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News- 高知のニュース

【独自】社員が出くわした危険な「逆走」 高知龍馬空港近くの“要注意交差点”とは 

高速道路などで逆走車による重大な事故が相次いでいます。映像はさんさんテレビの社員が偶然撮影したものです。この映像をきっかけに詳しく取材を進めるとなぜ逆走が起きるのかそして、もしもの時どんな行動をとればよいのかが見えてきました。

それは突然の出来事でした。10月23日正午頃、さんさんテレビの社員が高知龍馬空港近く片側2車線の広い道路を車で通行していたところ、対向車線を逆走している車が。シルバーの軽自動車です。70歳以上のドライバーに努力義務とされている高齢者マーク、いわゆる「四つ葉マーク」が見えます。

現場は、南国市の高知龍馬空港から北西方向に進み高知東部自動車道や国道55号に向かう片側2車線の道路です。問題の車は高知龍馬空港北西の交差点を高知高専方面から国道55号の方に向けて右折しようとしていました。

明神康喜 記者:
「この交差点を国道55号方面に向かうには、こちらの車線、この2車線に入らなければいけないんですが、問題の車は向こう側、右側の車線に入っていってしまいます」

逆走していることに気がついていないのかスピードは普通です。しかし走っているのは本来進入してはいけない対向車線の追い越し車線。青信号の交差点に進入。右折車の脇をそのまま進んでいきます。

一瞬スピードを緩めた逆走車。正面から車が。逆走車はさらに前進。その先に数台の対向車がいましたが、逆走車は右折レーンからすり抜ける形でさらに進んでいきます。すると目の前に1台のトラックが。シルバーの軽自動車はブレーキを踏みます。撮影していた車は後続車が接近してきたためこのまま通り過ぎました。

明神記者:
「国道55号の交差点までおよそ200メートルと迫ったこの地点、ここで逆走車は止まったように見えました。逆走車がその後どうなったかはわかっていませんが、警察によりますと当日この地点で事故があったという報告はなかったということです」

この映像を高知県警の交通管理調査官に見てもらいました。

高知県警交通管理調査官・濱川昌也さん:
「この逆走車もそれほど速度は出てないし、対向車もこの逆走車に気づいてのことだと思いますが、皆さん速度がかなりゆっくりめですので、さいわい事故にはなっていませんが、お互いの速度が速ければ、正面衝突もあり得るという状況で、かなり危険な状況であることにはちがいありません」

この逆走車、初めは自分が逆走していることに気が付いていないようでしたが、もっと早く逆走に気づけないのでしょうか。

高知県警交通管理調査官・濱川昌也さん:
「逆走しているときに中央分離帯がこのドライバーからすると左側にあるのでちょっとおかしいなとか。あと標識が裏側なんですね。なのでそういったあたりでもおかしいなということに気づく機会はあったのかと思います」

では、もし自分が逆走していることに気が付いた場合どのように対処すればよいのでしょうか。

高知県警交通管理調査官・濱川昌也さん:
「まずはただちに道路の端など安全な場所に車を停車させていただきたいと思います」

まずは車を安全な場所に停車させること。落ち着いて行動することが大切です。さらに重要なポイントがあります。

高知県警交通管理調査官・濱川昌也さん:
「ハザードランプを点けたり。ヘッドライトを点灯させて自分が逆走しているということを周囲のドライバーに知らせていただきたいと思います」

自分の安全を確保するのとあわせて周囲の車に危険を知らせることが重要です。その上で、車の流れがなくなり、安全が確保された状態で、車をUターンまたは元の車線に戻ってほしいということです。しかし、車の流れが途切れないなど、自分でUターンなどできない場合はどうすればよいのでしょう。

高知県警交通管理調査官・濱川昌也さん:
「車内にとどまらずに車の外に出て歩道など安全な場所に避難していただいて、110番通報していただいて警察官が現場に到着してから対応するということも考えられます」

ここで、もう一度現場をよく見てみます。逆走した車は元々高知高専方面から対面通行の道路の正しい車線を走っていました。

明神記者:
「高知龍馬空港のすぐ北にあるこの交差点、ここで問題の車と出会いました。ここを国道55号方面に右折していくんですが、よく見るとちょっとなだらかな上り坂になっていて、道路の向こう側がちょっと見えにくくなっている、そんな気がします」

ここは広い4車線道路が周囲よりも少し高くなっていて、狭い道から進入しようとする際広い道路の中央から向こう側が見えにくい状況になっています。もしかすると、この道路の微妙な傾斜が逆走を誘発したと考えられなくもありません。また、この交差点では今回の逆走とは違う方向の逆走が発生していました。

南国市稲生方面から空港方面に向かう車。本来なら赤い矢印の一方通行の道路に進まなければなりませんが、ドライバーはここで手前の2車線の対向車線に誤って入ってしまうことがあるというのです。付近で取材するとこういった逆走を見た、あるいは自分もしてしまったという複数の証言を得ました。

道路の整備は県民の大きな願いでもありますが安全・安心があってこそのインフラ整備です。今回の現場では今のところ大きな事故はありませんが、大事故が発生する前に、知恵を出し合い快適な道路環境を作り出す必要があると言えそうです。

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