仲間の呼びかけに「苦しい、助けて」 救助開始から12時間 パラグライダー墜落で75歳男性死亡【高知】
2025年9月2日(火) PM7時23分
高知県の日高村の山中にパラグライダーが墜落し、75歳の男性が死亡しました。
土佐市にある標高420mの「石土ノ森パラグライダー基地」からは、太平洋や土佐市の街仁淀川河口が一望できます。
ここから1日、高知市中久万の会社役員・堀川幾広さんが仲間3人とパラグライダーで飛び立った後、行方不明となりました。
鍛治屋明香:
「男性はこの場所から飛び立ち、西の方角にある山の中で発見されたということです」
仲間が捜索し1日午後1時40分ごろ、基地からおよそ500m離れた日高村の山中でパラグライダーを発見し、消防に通報しました。
鍛治屋:
「男性が墜落した現場の付近に来ています。辺りは高い木がたくさん生えています。男性は逆さづりになった状態で木にぶら下がっているところを発見されたということです」
20mの高さで逆さづりの状態の堀川さんを仲間が見つけました。
堀川さんを発見した仲間:
「離陸からおよそ5分後に墜落した。1時間後に仲間3人で現場に行き、堀川さんに呼びかけたところけがはない、苦しい助けてと応答があった」
通報を受けた消防が午後3時半ごろ救助を開始。
堀川さんは当初意識があったものの、午後3時40分を最後にレスキュー隊の呼びかけに反応しなくなりました。現場は急斜面でうっそうとした木に覆われ、はしご車も入れません。
レスキュー隊が堀川さんが落ちないよう慎重に枝を切りながら木に登ります。
救助開始から12時間たった2日午前3時半ごろ、堀川さんを木から降ろしましたが、その場で死亡が確認されました。
パラグライダーで堀川さんと一緒に飛んだ人は…
堀川さんを発見した仲間:
「通常真っすぐ飛ぶのに離陸の時点で西に流され、山の影になって姿が見えなくなった。当日は特に風も強くなく条件は良かった」
堀川さんはパラグライダー歴20年ほどで、月に2~3回飛んでいたということです。
警察が事故の原因を調べています。