『取り返しのつかないことをしてしまった』小4男児プール死亡事故、初公判で元校長起訴内容認める【高知】
2025年11月26日(水) PM7時07分 <PM7時22分 更新>
高知市の長浜小学校の4年生だった松本凰汰さん。2024年7月、南海中学校で行われたプールの授業中に溺れて亡くなりました。
なぜ、事故は防げなかったのか。事故から1年と4カ月ー
26日、当時の校長中村仁也被告(55)の初公判が開かれました。中村被告はプールの授業を担当した教頭や2人の担任に対し、事故防止の措置をとるよう十分に指導せず凰汰さんを死亡させた業務上過失致死の罪に問われています。
裁判長:「起訴内容に間違いはありませんか?
中村被告:「ありません」
裁判長:「すべて間違いありませんか?」
中村被告:「ありません」
中村被告は起訴内容を全面的に認めました。被告人質問では安全対策の意識の欠如が明らかに。
中村被告:
「安全管理について教員などに指導することはなかった。学年のやり方に口を出すことはない。担任に任せていた」
長浜小学校は、プール設備が故障したため南海中学校のプールで4年生から6年生の水泳の授業を実施。しかし、4年生の1回目の授業では凰汰さんを含む泳ぎが苦手な3人が溺れかけたこともー。
しかし、その後も安全対策をとらずのぞんだ3回目の授業ー。身長が学年で最も低い
116センチの凰汰さんは、水深132センチのプールの底で発見され亡くなりました。
中村被告:
「凰汰さんは泳ぐのが苦手という認識はあった。凰汰さんを含む4年生3人が授業で溺れかけた報告を聞いていたが、その時私自身、どれだけ危険なのか考えられなかった」
検察官:
「水泳の授業をやめようとは考えなかったのか?」
中村被告:
「そのときはならなかった」
検察は、泳ぎが苦手な児童が溺れる事故は容易に予見できたのに、プール全体の監視や児童による互いの監視、泳ぎが苦手な児童への浮き具の使用など、事故を防ぐ措置をとらなかったと指摘しました。
中村被告:
「小学校という安全安心が確保されなければならない場で、取り返しのつかないことをしてしまった。ご両親、親族に本当に申し訳なく思う」










