《5戦5KO》市原涼と《強烈パンチ》柳生義宗 無敗コンビがボクシング西日本新人王に挑む【高知】
2025年9月8日(月) PM7時21分 <PM8時58分 更新>
緊張感の漂う中実戦練習に打ち込んでいるのは、2025年6月このコーナーで紹介した高知市出身の22歳・市原涼選手です。
スーパーバンタム級の市原選手はデビュー以来負けなしの5戦5勝5KOと、パーフェクトレコードを誇り付いたあだ名は黒潮のKOキング!
7月、大阪で行われた試合では豪快なパンチで見事1ラウンドKO勝利を収めました。9月14日、西日本新人王の決定戦に臨みます。
黒潮ボクシングジム・市原涼選手:
「調子はいいっすね」
Q自信はどう?
「自信はもちろんあります。油断せずに自信を持っていくってのが一番いいかなって思います」
さらにもう一人決定戦に出場する注目のボクサーが!高知市出身の20歳・フライ級の柳生義宗選手です。市原選手と同様に5戦4勝1引き分けと無敗の戦績を誇ります。
特に目を引くのが一見華奢に見える体から繰り出す強烈なパンチです。
黒潮ボクシングジム・小川竜司会長:
「基本に忠実なボクシングをしますし、軸のぶれないすごくキレのあるパンチを打ちますんで今度もまた倒して勝ってくれるんじゃないかと期待しています」
2人は階級は違いますが、年齢も近く互いに刺激しあう間柄。
市原選手:
「フライ級とは思えんくらいのパワーがあってスピードも速いし、日々高め合いながら新人王を取れたらいいなって思います」
黒潮ボクシングジム・柳生義宗選手:
「本当に目標というか勝手に僕がライバル視して、涼さんが勝ってるから僕も負けたくないっていうふうに思えて。あの人のおかげで強くなれている感じがします」
柳生選手がボクシングを始めたのは中学1年のとき。小学校の6年間は空手を習っていましたが…
柳生選手:
「寸止めの空手やってたんですけどそこで当ててしまったりして、寸止めが苦手やったんで当てる競技をしてみたいっていうのでお父さんが昔やりよったボクシングを始めました。緊張感が全然空手とは違って面白いっていうのでハマっていったっすね」
柳生選手は昼間、建設関係の会社に勤務しています。高知工業高校出身で元々は現場監督をしていましたが最近、経理を任されるようになりました。
柳生選手:
「やっぱり難しいですね。わからないことだらけで上司に聞いてなんとかやっていけてます」
柳生選手について会社の上司は…
上司:
「初めてやることばかりだと思いますけどすごく日々、参考書とか買って勉強していますし一番まじめですね」
職場での評判も上々です。お弁当を食べるときには…
Qきれいなお弁当ですね
専務:「いいね」
柳生選手:「ありがとうございます」
母、朋佳さん手作りの弁当です。
柳生選手:
「サケののり弁当鶏そぼろのミンチですね」
記者:
「ちゃんと野菜も」
柳生選手:
「ご飯のこと考えんでいいことは本当に楽ですね。ほんとにいい母親ですね。直接は言えませんけど」
柳生選手には忘れられない試合があります。2023年6月、初勝利を目指していた2戦目の前日、いつも応援してくれていた最愛の父を亡くしました。末期がんだった父の宗一さんは当時、自宅で療養生活を送っていました。
柳生選手:
「その試合の2日前に救急車で運ばれて夜中に。それでそのまま前の日に亡くなったすね。救急車に乗るときに『最後にこんなことになってごめん』みたいに謝られていいよって返したぐらいの会話ですね」
「父の死」というショックを乗り越えリングに立った柳生選手。ただ、勝つことだけに集中して初勝利を収めました。
柳生選手:
「お父さんに見せたかったなっていうのが一番の思いですけど、まあ、勝てて良かったとしか思わんかったすね。」
記者:
「でも天国でね」
柳生選手:
「はい、見てもらえてたらいいなと思います」
西日本新人王の決定戦まであと6日。
市原選手:
「皆さんKOをちょっと求めていると思うんですけどKO宣言はせず、皆さんの期待にこたえられるような試合できたらなって思うんで応援お願いします」
柳生選手:
「盛り上がる試合をして絶対に勝ちます」
市原選手と柳生選手:
「全日本新人王目指してがんばります!」