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News- 高知のニュース

「命の学習をしてきたのに」紫雲丸遭難事故から70年 追悼式典で南海中の卒業生【高知】

修学旅行中の南海中学校の生徒らが犠牲となった「紫雲丸」の沈没事故から5月11日で70年。追悼式典の参列者は2024年夏の水泳授業の事故について「命の学習をしてきたのに」と悔しさをにじませました。

1955年5月11日、本州と四国を結ぶ宇高連絡船・紫雲丸が高松市の沖合で貨物船と衝突し沈没。関西への修学旅行中だった南海中学校の生徒28人を含む168人が亡くなりました。

事故から70年の5月11日、南海中学校での追悼式典には全校生徒のほか近隣の小中学生、犠牲者の同級生26人と遺族2人が参列。慰霊碑に花を手向け祈りを捧げました。

生徒代表・佐藤煌月さん:
「今生きている私たちは生きていることが当り前じゃないということを心に刻みながら日々を大切に生きなければならないと思います」

犠牲者と同級生の山本元子さんです。当時、修学旅行は関西方面と九州方面の選択が可能で山本さんは九州方面を選択。旅先で同級生たちの事故を知りました。

同級生・山本元子さん:
「長崎に渡るときに号外が出まして、亡くなった方の顔写真入りの号外が出まして、皆で涙を流しながらその船で(海を)渡ったことでした。」

一番仲良しだった友達はお兄さんに会うため関西を選んだといいます
同級生・山本元子さん:
「もっと九州へ行こうって強烈に誘ったら良かったかなとかそういう思いはずっと脳裏に焼きついて離れません」

南海中学校のプールでは去年、長浜小学校の児童が水泳の授業で亡くなる事故が起きました。

同級生・山本元子さん85
「えっ?と信じられない気持ちで何で起きたんだろうということが分からずにただただその時は残念に思った」

こちらの女性は父の妹・おばを事故で亡くした南海中の卒業生です。

おばを事故で亡くした中岡真起さん55歳:
「すごい悲しかって、今までずっと命の学習をしてきたのにこんなことが起こってしまって。事故なんで再発しないようにやっぱり一番命を大事にしてもらいたい」

南海中学校は今後も2つの事故を風化させることなく、学校行事で語り継ぎ命の大切さを伝えていきたいと話していました。

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