龍馬や土佐にゆかりある作品展 意思を感じさせる表情が印象的【高知】
2024年9月19日(木) PM7時36分
坂本龍馬にゆかりのある絵師や画家の作品を展示した企画展が高知市で開かれています。
明治8年に坂本龍馬を初めて油絵で描いたという作品「坂本龍馬像」。作者は土佐藩士の国沢新九郎でヨーロッパで油彩画の技法を学んで帰国した初めての日本人です。なぜ龍馬を描いたかはわかっていませんが意志を感じさせる表情が印象的です。
県立坂本龍馬記念館で開かれている「収蔵品展」では見る機会の少ない作品を楽しんでもらおうと、およそ2200点の収蔵品の中から龍馬や土佐にゆかりのある絵画作品を中心に展示しています。龍馬の友人で土佐勤王党を結成した武市瑞山の作品「梅之図」。月明かりを受けて闇夜に浮かぶ梅の花が迷いのない線で描かれています。勤王党の弾圧で投獄された後もよく絵を描いていたと言います。滝を見上げる人物がほっこりするようなやわらかな雰囲気で描かれた作品「滝見人物図」。作者は龍馬が入門した西洋砲術の師匠・徳弘菫斎です。土佐画壇の重鎮の一人で多くの作品を残しています。
江戸時代、武士は剣術や武道だけでなく幼少期から教養として絵画を学んでいました。企画展の大半が武士の作品となっています。
県立坂本龍馬記念館・河村章代学芸員:
「坂本龍馬記念館にこんなにたくさん絵画があったんだということを知っていただたい。江戸時代の終わりから昭和ぐらいまでに描かれた作品がありますので、いろんな描き方とか画題とかバラエティーに富んだ作品がありますのでぜひその辺りも楽しんでいただきたい」
明治維新以降、近代に活躍した作家の作品も楽しめる坂本龍馬記念館の収蔵品展は10月14日まで開かれています。