まるで生き物のような動きにビックリ…風で動くアート「テオ・ヤンセン展」【高知】
2023年4月17日(月) PM6時25分
むき出しの骨格が巨大な恐竜の亡骸のようにも思える物体。実はこの作品…
まるで生き物のような動きで迫ってくる「ストランドビースト」。オランダ語で「砂浜の生命体」を意味します。
芸術と科学が融合した作品作りで知られ「現代のレオナルド・ダ・ヴィンチ」と称される、オランダのアーティスト・テオ・ヤンセンが手がけました。
高知市の県立美術館で開かれている「テオ・ヤンセン展」。四国初開催で、会場には大小さまざま13点の「ストランドビースト」が展示されています。
海岸の砂丘が自然堤防として機能するオランダは、海面が上昇すると堤防が決壊し、国の面積が縮小するという問題を抱え、人間が堤防を整備し続けています。
そこでヤンセンは「浜辺に生息する生き物によって舞い上がった砂が、砂丘に降り積もる事で堤防が維持できる」という発想を元に、1990年からストランドビーストの制作を開始しました。
ビーストは、プラスチックやペットボトルなどを組み合わせて作られています。物理学に基づいていて、風の力などを利用して生き物の様に動くのが特徴です。
この企画展では、潮風の代わりにプラスチックの管にコンプレッサーで送り込んだ空気の力で帆を動かしたり、杭を打ったりするビーストの動きを体感することができます。
体験した小学生
「すごいと思いました。いろんな科学的な力を使って、あんなに歩いたりとか、杭を打ったりとかするのが、とてもすごいと思いました」
岡山から訪れた来館者
「思っていたよりもかわいらしい動きで、子供も楽しめたので良かった」
県立美術館・柳澤宏美学芸員
「ビーストが動く時の音ですとか、どうやって動いているのか、また形を見て頂いてきれいだなとか、そういった構造の形そのものにも注目して頂ければ」
この「テオ・ヤンセン展」は、6月25日まで高知市の県立美術館で開かれています。