ピアニスト反田恭平さん『特別な演奏だった』佐渡裕さん指揮で「新日本フィル」と共演【高知】
2022年6月6日(月) PM6時00分
期待感にあふれる、満員の高知県民文化ホールに登場したのは世界的指揮者の佐渡裕さんです。
佐渡裕さん「(チケットは)即完だったわけですが、それには理由がございます。遠慮なくそう思っていただいて結構ですけれども。反田恭平が出てくるからです」
多くの観客のお目当ては『今、最もチケットが取れないピアニスト』と言われる反田恭平さん(27)です。
6月4日、日本を代表するオーケストラの一つ「新日本フィルハーモニー交響楽団」の50周年記念演奏会が開かれました。佐渡裕さんとの共演ということもあり、高知でももちろんチケットは即完売でした。
反田さんは2021年、世界最高峰のピアノコンテスト「ショパン国際ピアノコンクール」で日本人では約50年ぶりとなる第2位を受賞。アンコールでは高知のファンのために当初予定になかったショパンの名曲を披露しました。
反田恭平さん「本当は今日は弾く予定じゃなかったんですよね、アンコール。(高知の人が)楽しみにしてくれていたんだなと思って、ショパン聴きたいのかなというところもあり弾きました」
反田さんが弾いたピアノは県民文化ホールに2020年に新しく入った名器・スタインウェイ。相性がよかったようで約6分間にわたりショパン特有の多彩な音色で観客を魅了しました。
反田恭平さん「ピアニストとしてこうあるべき、こういう演奏を心掛けようというのを、自分を見つめ直すきっかけになるコンサートだったので、すごく嬉しかったです。そう思えるのは中々ないので。すごく満足しています」
また、佐渡さんは反田さんが奏でる音について。
佐渡裕さん「反田君が弾くとね、金色みたいなオーケストラが金箔で包まれているみたいな、そういう音になるというのがね。弱い音でも万華鏡を覗いているみたいな美しさがある。最高の相棒ですよね反田君は」
日本が世界に誇る2人の共演で会場は大きな感動に包み込まれていました。
反田さんは高知の観客の熱さも感じ、4日の演奏はショパンコンクール以来の『特別な演奏だった』と話していたそうです。