県民に愛された店がまた… 高知空港の売店&レストランが9月末で閉店 コロナで業績低迷【高知】
2021年9月15日(水) PM7時20分
美崎由梨記者
「高知龍馬空港の出発ロビーへ上がると私達を出迎えてくれたこの馴染みのあるレストランと売店が、今月(9月)いっぱいで閉店することになりました」
閉店するのは高知龍馬空港2階出発ロビーの東にある「レストランチャオ」と売店の「とさでんショップ」です。
経営するとさでん交通によりますと売店は県と高知市と旧土佐電鉄で費用を分担し、空港に新しい旅客待合所が完成した1959年9月に。
レストランは空港に新しいターミナルビルができた1983年12月から営業を始めました。
レストランの一番人気のメニューは「地鶏鍋焼きラーメン」ほかにも四万十鶏を使った南蛮など、ご当地メニューを多く取り揃え観光客にも人気の店でした。
県外から女性
「フライトまでの時間があったので、最後に高知の味を食べたくて寄らせていただきました」
県外から男性
「(Q.何を召し上がられた?)カツオのタタキ丼?漬けでした、おいしかったです」
しかし新型コロナの影響を受け空港の利用客は2019年度がおよそ156万人だったのに対し、昨年度は48万人と前の年の3割に。
それにともないレストランと売店の売り上げも、2019年度の2億7000万円から昨年度は5600万円と激減。
業績が低迷し閉店を余儀なくされました。
とさでん交通 関連事業部・梅原琢磨 空港販売課長
「昭和34年から62年間にわたりまして、県民の皆様にご利用いただき本当にありがとうございます」
「今回このような形でコロナの影響で閉店することになり、大変残念な気持ちでいっぱいでございます」
この知らせに南国市出身の演歌歌手・三山ひろしさんも・・・
『とても寂しいお知らせでした。心の拠り所であったチャオ。鍋焼きラーメン、ちゃんぽん、土佐ジローロール、懐かしのメロンソーダと色々頂いた思い出が蘇ります』
『スタッフのおばさんも気さくに会話をしてくれて、アットホームな雰囲気が大好きでした』
三山さんと同じく、思い出の場所を懐かしみ食事に訪れた人もいました。
高知市から来た男性
「昔よく父と来ていたので、それが閉まるとテレビで見たので食べに来ました」
「ご時世なのかなと、お客さんやっぱり飛行機使わないんで。残念やなと思います」
惜しまれつつも閉店する店舗。
気になる跡地はと言うと・・・
高知空港ビル・田所宏之 営業部長
「これまで高知空港のお客様の要望で非常に多かった“カードラウンジ”を計画することで、出発までの時間をゆっくり過ごせるスペースを提供したいと考えております」
高知空港ビルによりますと、有料またはクレジットカードの特典などで入ることができる空港ラウンジがないのは四国内で高知空港のみ。
レストランは早くて来年春にはラウンジに。
売店は野菜など地場産品を扱う店として整備される予定です。