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News- 高知のニュース

よさこいスピリッツ!高知から宮崎へ「この地へ」龍馬パスポート“殿堂入り”教頭の思いがつながり運動会で演舞【高知】

今や全国に広がりを見せている高知の「よさこい祭り」。2020年10月、宮崎県の小学校が初めて運動会で「よさこい」を踊りました。そこには、高知の志を伝えたいというある男性の情熱がありました。

2020年9月。高知さんさんテレビに宮崎県延岡市の小学校教頭から1通の手紙が届きました。

「本校でおそらく宮崎県で初めて踊る『この地へ~』の取材に来ていただけないでしょうか」

へぇ!でも宮崎はさすがに遠すぎます…

「私と妻は龍馬パスポートゴールド10段終了免許皆伝手続きのため高知へ行く予定です」

え!?龍馬パスポート!免許皆伝!?

高知県内の観光地で割引などの特典が受けられる龍馬パスポートはスタンプを集めるとランクアップする仕組みで最終ステージ・ゴールドをクリアすると「殿堂入り」に。さらにその上にあるのが「免許皆伝」。96ヵ所のスタンプが必要なゴールドパスポートの達成11回分です。これまでに免許皆伝したのは23万人のパスポートユーザーの中でたった42人しかいません。

どれだけ高知好きなが!?気になるあまり高知駅前で待ち合わせをすることに。

北野智将教頭「すみませんわざわざお越しいただいて…」
記者「こちらこそ、ようこそ高知にお越しくださいました」

こちらがメールをくれた宮崎県延岡市伊形小学校の北野智将教頭そして、妻の直美さんです。

北野智将教頭「3連休あるたびによく来ていました。多い時には月に1回とか2回とか」

2人は2014年の息子の高知大学進学をきっかけに高知にハマりはじめ行った名所は数知れず。宮崎から片道5時間以上かけ高知県民以上に高知を遊びつくしました。その結果、宮崎という遠方にも関わらず2016年の龍馬パスポート申請から4年というスピードで免許皆伝となりました。

今のお気持ちは?
北野智将教頭「もう嬉しいですね」
直美さん「嬉しい」「(利用者が)2万人以上で38番・39番とっても嬉しい」「ますます高知を広めます」

ただ、高知と宮崎は温暖な気候など似ている所も多いように感じますが…

北野智将教頭「一番言っているのは志があるかないか。高知の人には志がある。龍馬をはじめ幕末の志士もいる。ところが宮崎はそこが弱いなぁ」

北野夫婦はこの夏、新たな高知県民の志に触れました。それが「よさこい」です。

2020年、新型コロナウイルスの影響で祭りが史上初の中止となりましたがよさこい人たちはインターネットで動画を集めみんなで踊るよさこいを実現させたのです。この中に北野夫婦も!見る専門だった2人がはじめて踊った瞬間でした。

北野智将教頭「踊ってみて初めてすごさっていうか素晴らしさが余計実感できました」「踊ってみないとわからんよって」

これをきっかけに今年の運動会で「よさこい」を取り入れる事にしたのです。コロナで多くの学校行事が中止となる中、高知の「よさこい」で子どもたちを元気したい!そんな北野教頭の情熱を知ったさんさんテレビは宮崎の運動会に行きました!

大分県との境に位置する人口12万人の工業都市・宮崎県延岡市。全校児童310人の伊形小学校はこの日、運動会を迎えました。新型コロナの影響で学校にも閉塞感が生まれる中、高知大好きな教頭が運動会に初めて「よさこい」を取り入れることになったのです。

北野智将教頭「もう今日の日を迎えられるのが感謝でいっぱいです。ようやく皆さんによさこいの良さを知っていただくということでとっても嬉しい」

もう「よさこい」で頭はいっぱいです。

武田智子先生「お茶目な先生です。長期休暇のたびに高知に行かれているのはよく知っていました」
請関援先生「いつも高知のお土産をいただいたりしていて私もおいしいなぁと思いながらいただいている」

教師の間に「高知」を広めるのは成功しているようですが子どもたちは?

Q. 高知を知っている人!
児童「はい!」

Q. 高知といえば?
児童「……」 「さかな」 「阪神タイガース」 「坂本龍馬」

ぼちぼち…

そもそもよさこい知ってた?

児童「知らない」
児童「(よさこいは)知らなかったけど教頭先生の踊りを見て楽しそうだと思いました」

北野教頭直伝のよさこいを踊るのは6年生55人。1カ月半、練習を重ねてきました。

そして、北野教頭はどこかへ…

北野教頭「失礼します!「自前です。頑張ります!楽しみます!」

踊る気マンマン踊るといえば運動会では6年生がこの地区に400年前から伝わる「伊形花笠踊り」を披露するのが恒例です。県と市の無形民俗文化財このような伝統の舞を受け継ぐ児童や保護者に高知の「よさこい」はどう映るのでしょうか…。

北野智将教頭「きょうよさこいを踊れることに感謝してコロナに負けず前を向いて笑顔で踊ろうやー!」
児童たち「わーーーー」
教頭「ほいたらいくぜよ!」

戦後、前を向くためにはじまった「よさこい踊り」。今こそ一緒に踊ろう!

「ありがとうございました」

保護者・父「心がこもっていて素晴らしかったと思います。
母「感動しました」
児童「一体感ができてよかった。同窓会とかで何年か経ったときに笑顔で踊れるようにしたいです」

宮崎の子供たちによさこいスピリッツが届いたようです!

北野智将教頭「とっても楽しかったです!前で踊っていて子供たちも笑顔いっぱいで。来年もし私がこの学校におったら許されるんだったら、また踊りたいですね」
記者「もちろん先生踊る?」
「もちろん踊ります!」

ひとりの高知好きが宮崎に蒔いた「よさこい」の種。どんな困難にあっても前を向いて進むたくましさが根を張りますように!