【高知】精神障害者は“1級のみ”医療費助成へ 当事者家族「1級は1割未満」と対象拡大求める
2025年11月17日(月) PM7時10分
重度の障害者を対象にした医療費助成制度の中で、精神障害者への医療費の助成がないのは全国で高知県を含む4県のみです。県は2024年、当事者の家族会が知事に署名を提出したことなどをきっかけに制度改正を目的に会議を開催してきました。
6回目の17日は県から最終案が示され、実質的に「精神障害者保健福祉手帳の等級が1級」の人を対象に入院・通院にかかる全ての医療費を2027年度から全市町村での助成を目指すと説明されました。
県内で精神障害者手帳を持っている8038人のうち、1級は1割未満で残り9割は2級3級です。委員からは「等級が2級・3級の人も福祉施設での収入は少なく併発した病気の治療を諦めざるを得ない実態がある」として対象の拡大を求めました。
高知県精神障害者家族会連合会会長・横田直子 委員:
「波がある症状もあるし(精神障害の)特性からいって就労は本当に困難です。したがって2級、3級もぜひ助成対象にしていただきたい」
県は制度開始の3年後には制度の見直しを検討するとして、最終案をもとに準備を進めたいと理解を求めました。会議の後、会見を開いた当事者家族は「知事に提出した署名は等級は関係なく、精神障害者の医療費助成を求めたものだった」としてこう訴えました。
高知はっさくの会・会員:
「残念ながら私たちの署名の趣旨は全くすくい上げていただけなかった、1級のみ。これからも引き続き働きかけ続けないといけないと思っております」
家族会は今後も県と話し合い、範囲の拡大を目指すとしています。










