休業から3年 土佐佐賀温泉リニューアルプレオープン 防災拠点にも【高知・黒潮町】
2025年4月22日(火) PM8時12分
黒潮町の人に長年愛されてきた温泉が休業して3年。「憩いの場」としてだけでなく「防災拠点」としても期待される新施設がいよいよ再開します。トロリとしたアルカリ性のお湯は人呼んで「美人の湯」。地元の憩いの場として愛されてきた温泉が帰ってきます。
黒潮町の東の玄関口、高速道路の黒潮拳ノ川ICそばにある温泉宿泊施設土佐佐賀温泉です。3年余りの休業期間を終えこの春いよいよ再開します。金曜日のグランドオープンを前に一足先に地元の人限定のプレオープンが始まりました。
施設のコンセプトは「きらくにご湯っくり」。大人1000円、こども500円で日帰り入浴できる温泉は気取らずにちょうどいい心地よさを味わえます。
地元男性:「質がいいきね。週に1回から2回ぐらいは(以前は来ていた)」
リニューアルオープンに際して老朽化した配管やボイラーを修繕したほか大きく変わったのが広い休憩スペースです。
実はこちら、改修前は宴会場でしたが、人件費削減のため宴会をなくしたことから、大広間をファミリー層にも気軽に利用してもらおうと足元もフローリングから柔らかなタイルマットに変更。漫画コーナーのほかぬくもりある木のおもちゃなどを設置しました。
「子どもに優しいスペースになっているのか?」視察に訪れたのは地元の保育園の子どもたち。
地元女性:
「子ども連れで来た方がすごい使いやすい施設になっていていいなと思います」
併設する宿泊施設もこれまで畳敷きの和室からベッドに変更。全部で8室あり、当日予約も可能です。
土佐佐賀温泉は1971年にオープンし50年以上、町の憩いの場として存在してきました。経営難から、これまで何度か休業してきましたがそのたびに地元から「再開してほしい」という声が多く上がり、復活を遂げてきました。
3年前、コロナ禍や燃料費高騰を受けて閉業を余儀なくされましたが、町は施設をなくさずに存続を検討。これまでの一般企業から黒潮町が経営を譲り受ける形で再スタートすることになりました。
黒潮町が温泉施設を残したいもう一つのポイントが「防災拠点」です。入浴施設があり宿泊可能な広いスペースは大規模災害発生時に二次避難所として活用できる重要な場所です。
黒潮町・大西勝也町長:
「町にとっても大きなチャレンジとなるが、温泉を中心に人が集う場を創出し、にぎわいを支える交流施設となるよう有効に活用していく」
地元の住民を対象にしたプレオープンは24日までで待望のグランドオープンは25日金曜日の予定です。