画像

  • 画像
  • 画像
  • 画像

News- 高知のニュース

《誰もが見る景色であっても感じ方は無限》黒潮町出身の美術家・浜田浄さん 過去最大規模の個展【高知】

黒潮町出身の美術家・浜田浄さんの企画展が高知市で開催されています。独自の抽象表現が見どころです。今回、浜田さんに作品との向き合い方など伺いました。

高知市の県立美術館で開催中の「浜田浄 めぐる 1975-」。黒潮町出身の美術家浜田浄さんの過去最大規模の個展です。

浜田さんは1937年生まれ。幼少期は戦争・昭和南海地震の発生と混乱した時代でしたが、黒潮町で過ごした高校までの18年間は充実していたと振り返ります。

美術家・浜田浄さん:
「黒潮町の入野での生活が非常に楽しかったんですよ。苦しい記憶はあるんだけども、そればかりをいつまでも追想しても良くないと思って」
「精神的なゆとりっていうのができた時に、何か面白いことがやっぱり出てくるんです。今回の展覧会の表現の構造的な物の中には、その楽しかった面白かったこと。それが反映してるんです」

作品にはふるさと・黒潮町の記憶が息づいています。こちらは海岸に流れ着く流木から着想を得たもの。思いつくままに組み合わせました。

浜田浄《2-2-17》2020年 作家蔵

美術家・浜田浄さん:
「僕がやってる今の表現は、そういうかつての記憶がよみがえってくるっていうか。だから潮騒とか海の音とか風の音とか」

描く・塗る・彫る・削る・組む。浜田さんは作品づくりに新しい手法を取り入れ続けてきました。

美術家・浜田浄さん:
「ものを表現する時には新しいシステムを作っていくんです。その新しいシステムがまたね、古くなった。これはまずいなと思うとまた次に移るんです。それが今回の1975年からの足跡にもなってるんですよ」

作品を鑑賞する人に向けては自分の感性のままに感じてほしいと話します。

美術家・浜田浄さん:
「コメントも会場にありましたよね。<誰もが見る景色であっても感じ方は無限である>って。無限っていうのは固定されたものじゃなくて、人それぞれが思う、そういう感情なんです。それを僕大事にしたいなと思って」
「解けなくていいんですよ。解けない方が面白い場合があるじゃないですか?だから解けないけども何で解けないのかなとか、そういうふうに思ってくれると僕はうれしいです」

感じる世界は無限。浜田浄さんの創作の旅の世界に浸ってみてはいかがでしょうか。

「アートっていうのは解けないと思うよ」

最近のニュース