障害を乗り越え《夢の舞台へ》高知市民ミュージカル 圧巻のパフォーマンスで観客を魅了【高知】
2023年12月18日(月) PM7時10分
12月16日、17日と2日間に渡って高知市のかるぽーとで上演された「高知市民ミュージカル」。舞台経験の有無に関わらず誰でも出演できるのが特徴で、7回目の今回は公募で集まった7歳から80歳までの90人が出演しました。
ミュージカルに出演する 川村 空さん
「緊張と楽しみな気持ちと半々な感じです。自分の役柄的に元気な明るい子なので、笑顔とかそういう部分を見てもらったらいいなと思う」
出演者の一人、川村空さんは高知県立大学の学生です。空さんは中学3年の時に突然、脳出血で倒れ、右半身が麻痺し言葉を発することができなくなりました。
川村 空さん
「その時は、なんか不安というよりも、今なんで病気になったかな、みたいな、悔しさというか」
リハビリを重ね、今ではほぼ日常の暮らしを取り戻しましたが、右の手足には麻痺が残っています。それでも空さんは舞台に立つ事を選びました。
川村 空さん
「社会には、私のような身体に障害がある方もいるし、色んな方がいるっていうのも、ステージを通して知ってもらえたら」
「Gift of Life ~にぎやかな植物園~」は、植物園を舞台に個性豊かな職員や来園者、擬人化した植物たちが繰り広げるファンタジー。主人公の新人職員・舞が、日々思い悩みながら来園者たちの秘められた過去や思いに触れ、成長していく物語です。空さんは、植物園に通いながら草花のイラストを描く女性の役。手足の障害をほとんど感じさせないダンスと満面の笑顔を舞台で披露します。
川村 空さん
「オーディションの締め切り前日まですごい迷って出演することを決めたんですけど、(出演に)入って良かったなっていうのと、90名の出演者とスタッフさんと、いろんな人に出会えて本当に幸せです」
老いも若きも、そして障害がある人も。半年間、みんなで練習を重ねてきた圧巻のパフォーマンスで観客を魅了しました。
観客「ラストに大感動しました」
観客「やっぱり皆さんの歌声とか、すてきだなと思いました」
出演者と婚約者の男性
婚約者
「すごいキラキラしてて、同じ人間かなと思いましたけど、すごい輝いてて良かったです」
出演者
「この舞台が自分たちだけではなく、皆さまの、みんなの力でできたことが感激で、楽屋でも大盛り上がりで本当にありがとうございました」
脳出血という重い病を乗り越えて舞台に立った空さん。この経験で新たな目標ができました。
川村 空さん
「すごい幸せな時間でした。障害の有無を問わず輝ける場所があるっていうのを伝えていきたいし、将来仕事に付いた時も、関わる方たちに勇気じゃないけど元気を届けていけたらなと感じてます」