亡き父の思い受け継いで・・・オリジナル品種の梨「博水」収穫ピーク「10年に一度の出来」【高知】
2022年8月30日(火) PM8時00分
川辺世里奈アナウンサー
「いの町波川にある直売所です。ブドウや梨など秋の味覚が並んでいます。こちらの博水梨、ごろっと大きくておいしそうです」
この直売所から車で3分の場所にある畑山果樹園では35アールの斜面で「新高梨」や「幸水」など6種類・110本の梨を育てています。なかでも今収穫のピークを迎えているのが白い皮が特徴のオリジナル品種「博水」です。
生産者 畑山健さん
「今年は10年に1度位のできがええ年。味もえい形もえい、色具合もえい」
今年は梅雨明けが早かったものの、その後も生育に十分な雨が降り、出来は上々だといいます。
(畑山さん)
「ひっぱるやなしに45度曲げる。(川辺・収穫して)簡単に取れました」
直径およそ10センチで大きいものでは重さが1キロほどある博水。10本の木に今年は3300個ほどの実がなりましたが、形と品質が良く、商品として販売できるのはそのうちのたった4割です。
生産者 畑山健さん
「博水の収益率すごく低いがよ。何度か辞めようと思ったけんどね。やっぱり”親父の名前”をつけてしもうたきね。辞めるに辞めれんところもあってね」
博水という名前の由来は、健さんの父で5年前に亡くなった博水さんです。およそ40年前、健さんが博水さんと一緒に農作業をしていた際に栽培していた別の品種「豊水」の台木から偶然生えてきた洋ナシを見つけ、品種改良しました。
肥料や実にかぶせる袋を変えるなど、30年以上に渡って試行錯誤を重ねた結果、やっと形や味が安定してきたといいます。
川辺アナウンサー
「シャキシャキしてるんですけど、普通の梨と比べたら肉質がやわらかくて洋ナシに近い感じがします。すごく香り高くておいしいです」
博水はいの町波川にある畑山果樹園の直売所で1キロおよそ1000円で販売されています。博水梨の収穫は9月10日頃まで続きます。