窪川高校野球部が5年ぶり復活!部員は1年生のみ、目標は甲子園出場 選手の支えは“地域の絆”【高知】
2026年7月2日(木) PM7時26分
夏の甲子園高知大会が来週末に開幕するということで、今回は高校野球の話題。この春、部員不足による廃部から5年ぶりに復活を遂げた窪川高校に密着しました。復活の裏には野球で町を盛り上げたいという地域の思いがありました。
窪川高校に5年ぶりに復活した野球部のメンバーたち。部員13人全員が四万十町外から集まった県内出身の1年生です。
キャプテンは佐川中学出身の松本夢叶選手です。負けん気の強さと野球への情熱でキャプテンに選ばれました。
窪川高校1年・松本夢叶 キャプテン:
「一から野球部をつくって新しいことをするというワクワク感があってこの高校を選びました。伝統をつくってしっかり甲子園で勝つのが目標」
窪川高校は少子化などの影響で生徒数が減り続け、2025年度の入学生はわずか17人。学校を存続させるため町が取り組んだのが、2021年度に廃部していた野球部の復活でした。
そしてこの春、野球をするために町外から13人が入学、学校全体の入学生も39人に増えました。部員は全員、町が補助金などを使って整備した寮で生活しています。
窪川高校1年・山本拓 選手:
「寮生活はみんなで一緒に家族みたいに過ごすんで、お互いのいい所とか悪い所とかも出て、寮生活の方が野球は成長すると思う」
チームを率いる市川才将監督は、野球部復活のために町が臨時職員として雇いました。
窪川高校野球部・市川才将 監督:
「一番は自分が生まれ育った四万十町に帰ってきて、自分が今まで得てきたもので恩返しと言いますか、地域貢献できるっていう思いを強く持って帰ってきました」
2026年3月までは中学校の教師で、県の選抜チームを全国2位に導いたこともある名将です。選手の多くは市川監督が指導していた県内のクラブチーム出身で、高知中学や明徳義塾中学など強豪校を倒し県大会を制したこともある実力者です。
監督を慕い、窪川高校に集まった彼らは指示が無くても自ら課題を見つけ練習に励みます。
窪川高校1年・上田晟生 選手:
「ボールの下にバットが入り過ぎず、きれいなライナーで飛ばすことを意識しています。試合の場面を想定してやっています」
チームの大きな目標は甲子園出場ですが、まずは、自分たちの強みや戦い方を探りながら高知大会1勝を目指しています。
そんな野球部の復活を喜んでいる生徒がいます。
窪川高校1年・高橋心春マネージャー:
「地元出身なので、野球部ができたら絶対に入りたいなっていう気持ちもあったので窪川高校を選びました」
四万十町出身の高橋心春さん。高校でマネージャーをしたいと考えていましたが、通学に時間のかかる町外の学校では無理とあきらめていました。地元の学校に野球部が復活したため夢がかなったのです。
こちらはマネージャーが作ったおにぎり。
部員:
Qマネージャーがつくったおにぎりは
「おいしいです」
窪川高校1年・高橋心春マネージャー:
「自分の作ったおにぎりでおいしいって言ってもらえるのもすごくうれしいし、それを食べて自分の力をちゃんと練習から発揮できるようにしてもらえたらうれしい」
地域の人も応援しています。
四万十町・利岡守さん:
「うれしいですよ、活気があっていいですよね。町を歩いていても部員がおはようございますって大きい声で挨拶してくれると住民も喜んでます。とにかく存続していっていただきたい」
部員が練習後にやってきたのは、町が野球部のために用意した食堂です。この日のメインはハンバーグです。
部員:
Qきょうはどう
「ハンバーグおいしいです。栄養のバランスがちゃんと考えられているのでとても食べやすい」
朝晩の食事を作っているのは芝晶代さん(69)です。長年、この場所で喫茶店を営んでいましたが、物価高騰などの影響でこの3月に閉店。のんびり過ごすつもりでしたが、町の依頼を受け、地域のためになるならばと朝晩13人分の料理を用意しています。
部員:
「骨やばいっすほんまに」
芝さん:
「中骨ちや、こんくらいのそこまでよう取らんのけや」
選手:
「でも、めっちゃうまい」
芝さん:
「おいしいろ?」
部員たちを孫のような存在だと言う芝さん。選手1人1人の好みに合わせて調理をしています。
部員の食事を作る芝さん:
「煮魚が嫌なら焼いちゃる。15歳でこっちへ来て初めて親元を離れて来た子供たちですので、せめて食べることがプレッシャーにならんように。せっかく作ってもらったから残したらいかん…それがプレッシャーになったらかわいそう」
地域に支えられ歩み始めたばかりの窪川高校野球部。彼らが見据えるのは単なる勝利だけではありません。
窪川高校1年・松本夢叶キャプテン:
「自分たちが野球で有名になって、四万十町に観光客が来てもらえるよう四万十町を元気にしたい」
窪川高校野球部・市川才将 監督:
「地域の方の理解と支えなしに野球部が活動することはできんということで、その思いを忘れず、一緒に喜べるようなそんな野球部を(つくりたい)」
夏の高校野球高知大会は7月11日から開幕し、8年ぶりに出場する窪川高校は1回戦で追手前高校と対戦します。1年生ばかりですが、140キロ近い球を投げる選手もいて、窪川高校がどんな戦いを見せてくれるのか。注目です。










