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News- 高知のニュース

「高齢者のスポーツ」じゃない! 梼原町の小学生が“ゲートボール”に熱中 その魅力とは【高知】

高知県西部の山間に暮らす小学生たちが熱中する意外なスポーツです。

今回注目するのはゲートボール。子どもたちの間でゲートボールがブームになっているのが、高知市から車で約1時間半ほどはなれた人口約3000人の町、梼原町。学童保育の一環で毎週月曜日の放課後、梼原小学校の2年生から6年生までの10人ほどがゲートボールに打ち込んでいるんです。

Q:ゲートボールどう
3年生・川田花音さん:
「楽しい。ボールを打ったりして相手を外に出すところが楽しい」

でも、子供がやってるの珍しくないですか?ゲートボール、高齢者のスポーツのイメージがあるかもしれませんが、実は子供たちのために戦後に生まれたスポーツなんです。

ゲートボールは子供たちが気軽に楽しめるスポーツとして北海道で誕生しました。そして1964年の東京オリンピックの頃「国民皆スポーツ」が叫ばれ、体力的な負担が少ないことから高齢者にも広まったとされています。

3年前、梼原の子供たちに競技を勧めたのが町役場の元職員・岩本直也さん73歳です。趣味のゴルフに生かせればと10年ほど前に始めたところ、ゲートボールにのめり込んじゃったそうです。

ゲートボールを指導・岩本直也さん:
「やっぱりただゲート通すとか球にあてるとかだけじゃなしに戦術的なことがあるんで。その辺がちょっとおもしろいなと思って」

県外では、ジュニアの全国大会も開かれていて岩本さんは競技人口を増やしたいと仲間たちと指導に取り組んでいます。ところでゲートボールのルールってご存知ですか?実は奥が深いんです。5人1組のチーム戦でそれぞれが番号の書かれたマイボールを使います。

テニスとほぼ同じくらいの広さのコート内で3つのゲートを順番に通り、最後のゴールポールに当てることを目指します。それぞれのゲートを通過するごとに1点、最後にゴールポールに当てると2点もらえます。

試合時間は30分で、赤と白のチームが交互に打ち得点を競います。終了時に得点の多いチームが勝利します。ただ、スタートラインから第1ゲートまでの距離は約4メートル。ボールの重さはゴルフボールの5倍約230g。コントロールして打つのは見た目以上に難しいそうです。

岩本直也さん:
「昔は大人がけんか腰でやってたっていう話聞きますからね」

なんとゲートボール、相手の「邪魔」をするのが醍醐味。相手のボールに当てると連続で打てる権利がもらえます。その際に出てくるのが必殺技「スパーク」!自分のボールを使って相手のボールを場外に飛ばすことができるんです。

こうなると相手は次の打順ではコートに戻すことしかできなくなります。逆に、味方のボールをよいポジションに運ぶこともできるんです。

さて、この日の子どもたちは試合形式で練習。最後、同点となったためサッカーのPK戦のようにゲート通過の本数を競いました。

Q:みんなとゲートボールしてどう
6年生・高橋政宗さん:「すんごい楽しいです」

6年生・西村美緒さん:
「やっぱり続けたいですね。中学3年生になってもやっていたいです」

子供たちを指導する岩本直也さん:
「4年生くらいから始めて今、上級生6年生ですけどその子たちが中学校、高校となっていってもゲートボールをやりたいなと思ってくれたら最高なんですけどね。それが将来ゲートボールをやっていく大人になってもらったら一番いいんですけど。それが一番の思いですね」

「ゲートボールサイコー」

岩本さんによりますと、以前は市町村ごとに200人はいたというゲートボール人口は、県内にわずか120人ほどに減少しているということです。11月9日には梼原町で大人のチームに子どもも混ざって世代交流ゲートボール大会が行われます。

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