【参院選分析】徳島・高知 野党支援の広田さん自民新人に“6万票差”勝利と参政候補“20%躍進”の構図
2025年7月21日(月) PM7時41分
7月20日投開票が行われた参議院選挙の徳島・高知選挙区は無所属の現職・広田一さん(56)が4回目の当選を果たしました。
広田さんは抜群の知名度を武器に優位に戦いを進めました。
地元の高知県西部に加え、保守地盤といわれる東部でも票を獲得。野党の支援を受けながらも無所属で政党色を出さずに政権批判票をまとめ、自民の新人・大石宗さん(44)=公明推薦=に6万票以上の差をつけました。
大石さんは自民党の組織力を生かして合区全ての市町村を回り支持を訴えましたが、支持者の中には「旧民主党の候補者を応援できない」という声も聞かれ、一枚岩になれませんでした。
全国的に自民党への逆風が吹き荒れ、票が伸び悩みました。
台風の目となったのが参政党です。結党5年の新興政党ながら比例投票先2位と躍進を遂げました。
当初は広田さんと大石さんによる事実上の与野党一騎打ちと見られていましたが、金城さんが台頭。2022年の参院選で参政党候補者の得票率は約5%でしたが、今回、金城さんは約20%と大健闘しました。
無党派層の政権批判票を広田さんと、保守票を大石さんと奪い合い、まさにキャスティングボートを握る存在だったと言えます。
投開票日は国政選挙初となる3連休中日。投票率の低下が懸念されましたが、物価高騰対策が主な争点となったこともあり、有権者の関心が高まりました。
投票率は高知・徳島ともに前回を上回り50%台に。合区になって以降最も高くなりました。