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News- 高知のニュース

「50年ほど前の駄菓子屋」「昭和38年の名古屋駅西口」超絶技巧!ジオラマ・ミニチュア作家展【高知】

思わず「懐かしい」と感じてしまう、そんな風景をジオラマで再現した展示会が高知県四万十町で開かれています。

華やかな着物や反物が並ぶ呉服店…かと思いきや、かつて広島に実際にあった店の20分の1の模型です。原爆で焼けてしまいましたが、現在は観光案内所として使用されています。
(作品:広島・中島町『大正屋呉服店』作・島木英文)

四万十町にある海洋堂ホビー館 四万十で開催中の「リアルを超えるリアリティ超絶技巧!!ジオラマ・ミニチュア作家展」は、ミニチュア作家2人の作品・計55点を展示しています。

「思い出の駄菓子屋(神崎商店物語)」という模型は、50年ほど前の駄菓子屋を再現した「情景師アラーキー」さんの作品です。

カプセルトイ販売機のそばには、空のカプセルを入れるために用意された箱。店の中には駄菓子やプラモデルなど昔懐かしい商品がズラリと並びます。

建物の裏側にある物置には、バイクやビールケース、ストーブがしまわれています。さらに灯油缶の後ろをよく見ると、本物の一円玉があるんです。一円玉と比較することで、模型の小ささが分かります。

作品「新幹線がやってくる!在りし日の名古屋駅西口」は、昭和38年の名古屋駅西口を再現したジオラマ。鉄筋の柱を建設する工事現場です。張り紙には「夢の超特急で変わる新名古屋」の文字も見られます。駅前に立ち並ぶ食堂は、写真を元に再現されているんです。

もうひとりの作家は、山口県出身で去年(2024年)他界した島木英文さん。箱の中に建物を再現した「箱舞台」と題した作品が並びます。島木さんのまたの名は「遠近法の魔術師」。そのわけは?

川辺世里奈アナウンサー:
「この模型の和室、向こうにいろりがありますが、奥行きが感じられますよね。その秘密は畳にあるんです。通常、畳は長方形ですが、こちらの畳は縁と縁が平行じゃないんです。部屋の奥に行けば行くほど畳や家具を小さく作っているんです」
(作品:青森・五所川原『斜陽館(太宰治記念館)』作・島木英文)

限られた小さなスペースの中で遠くを小さく作ることでリアリティを出す。だから「遠近法の魔術師」なんです。

海洋堂ホビー館四万十・西村昌起さん:
「私はこれが好き、僕はあれが好き、という作品をそれぞれ見つけていただけたらと思います。それぞれ優れた作品だと思いますので、皆さまがこれだという作品を見つけてくれたらすごくうれしいです」

「ジオラマ・ミニチュア作家展」は6月29日まで。展示の観覧は無料ですが、入館料が必要です。