「市教委と学校側の情報共有に課題があった」プール事故検証委報告受け 高知市永野教育長
2025年3月31日(月) PM7時37分 <4月1日 AM10時05分 更新>
プール事故検証委員会報告書では長浜小と市教委の「連携不足」も指摘されています。
長浜小の中村校長が市教委に南海中のプールを借りて授業を行う説明をした際、具体的な水深に関する言及はなく、市教委が現地に赴いて水深の確認作業を行うこともありませんでした。
市教委は児童の身長などの体格を確認せずに南海中のプールを使うことを了承。さらに、松下前教育長は事故が起きる7月5日まで南海中のプールを利用して授業を行っていたのは長浜小の5・6年生のみだと誤って認識していました。
報告書を読んだ永野教育長は十分な対応ができなかった原因について…
永野教育長:
「市教委と学校側が密に情報共有ができたかどうかというのは、そこにやっぱり、課題があったというのは私もとらえております。情報共有がきちんとなされていない、あるいは片方だけの情報の中で判断したということが問われていると思います」
永野教育長は水泳授業に関して学校の指導体制や教師の役割分担などを見直す必要があると言及。
小学生のプールの授業は小学校のプールで行うのを基本とした上で、やむを得ず中学校のプールで行う際は水位を下げるなどして、安全に授業ができるか判断するよう教育現場に対して発信したいと話しました。
今年夏のプール授業については生きる力を育むために「実施する方向」だとしています。
市教委はあさって校長経験者など4人からなる安全対策チームを立ち上げ、教員研修や授業の在り方を提示した安全管理マニュアルを作成する予定です。
永野教育長:
「命と尊厳を守るということは私たちの第一使命ですので、そこをおろそかにして教壇に立つ子どもに向き合うということはしないようにしたい。それをしっかりと伝えたいし、共有したいし現場も支援したい」