《高知の伝統芸能を守りたい》大学生を”担い手”として祭りに派遣「ちょっとでも手助けに」
2025年1月23日(木) PM7時19分
高知県内には担い手不足などのため、存続の危機にある伝統芸能があります。伝統を守ろうと、県の制度を使って大学生がいの町の神社の祭りにボランティアとして参加しました。
少子高齢化や過疎化で継承が危ぶまれている高知県内の民俗芸能。県の調査によると、県内には少なくとも981件の民俗芸能があったことが確認されているものの、そのうち385件は現在、中断もしくは、なくなっていることが分かっています。
そこで高知県はその伝統芸能を守り盛り上げていこうと、2年前から「土佐の伝統芸能祭り」を開催しています。去年(2024年)は、14団体の伝統芸能が披露されました。
高知県歴史文化財課 中内勝課長:
「芸能の豊かな高知県、地域のことをまずは見て知っていただいて、芸能が行われている地元に足を運んで頂けたら」
さらに高知県は県内の大学や企業などに伝統芸能の担い手となる希望者を募り、各地のお祭りに派遣する「担い手支援事業」も行っています。
いの町にある椙本神社もこの制度を利用していて、去年(2024年)は11人のボランティアが集まりました。
高知県立大学 金岡姫生さん:
「地域の伝統行事やお祭りが廃れていっている中で私も(地元の)お祭りに小さい頃参加したことがあって、なくなるのはもったいないなと思い、ちょっとでも手助けになったらいいなと思って参加しました。」
中でも神社から仁淀川まで移動する「おなばれ」では、ボランティアスタッフが子ども神輿を手伝ったり、神輿を担いだりしながら祭りをサポートしました。
高知大学・大学院 惟村悠斗さん:
「大変だけど楽しくやらせていただきました。(祭りは)背景を知った上で担い手として参加するというのが参加して大事かなと思ったので、そういうところを理解して参加できるのが一番いい形かなと思う」
少子高齢化や過疎化で継承が難しくなっている伝統芸能。こうした取り組みを通して若い世代にも県内の祭りや伝統芸能を身近に感じてもらい、未来につないでいくことが大切です。
※高知さんさんテレビでは高知の文化や歴史をクイズ形式で楽しく学べる番組「高知家 文化・歴史再発見!」を25日午後6時半から放送します。ぜひご覧ください。