《衆院選ドキュメント》自公過半数割れも高知は自民が圧倒的強さ
2024年10月28日(月) PM8時10分 <11月4日 AM10時39分 更新>
27日、第50回衆議院議員選挙の投開票が行われました。「政治とカネ」の問題をめぐり全国的に自民への逆風が吹き、与党の議席は過半数割れとなる中、高知は自民党の前職2人が圧勝しました。
高知2区では自民党前職の尾崎正直さんが10万2千票あまりを獲得。次点の共産党候補に6万票近い差を付け、2回目の当選を決めました。
高知1区は、自民党前職の中谷元さんが当選。防衛大臣の公務のため選挙期間中1度も高知に戻らなかったにも関わらず、8万9千票あまりを獲得し、県内の小選挙区では最多の12回目の当選です。
さらに、比例代表の県関係では公明党前職の山崎正恭さんが議席を獲得。2回目の当選を果たしました。
27日夜、自民・尾崎正直さんの会見会場では約200人の支援者や県議らが「その時」を待っていました。そして…
田村優介アナ:
「今、大きな拍手とともに尾崎さんが入ってきました」
自民党への強い逆風の中で、尾崎正直さんは2回目の当選を果たしました。
自民・尾崎正直さん:
「具体的な改革を行って結果を出していきませんと、本当の意味で政治不信というものは払拭されない。本当に民主主義の基本として大事なことですからしっかりとやり抜いていかないといけない。そのことを改めて決意を強くした」
尾崎さんの妻・桂子さん:
「やっと落ち着いた感じで。きょうなんか朝からご飯が食べられなかったので…主人はむしゃむしゃ食べてましたけど」
一方、共産党・浜川百合子さんの事務所では――。
三木優花アナウンサー:
「午後8時14分、浜川さんが事務所に入ってきました。皆さんから拍手で迎えられています」
共産・浜川百合子さん:
「相手候補の方とは相当な知名度含めて差があったと自分でも実感をしています。政治を変えたいと願うみなさんの思いを受け止める候補者として、市民の皆さんが
この構図を作ってくださり、その中で精一杯戦えたっていうことは非常に大事な選挙戦だったと思います。悔いなく戦った」
午後7時半ごろ、自民党・中谷元さんの会見会場には約100人の支援者が集まり、妻・美弥子さんの姿もありました。
午後8時、中谷元さん当選確実の報が流れると。
玉井新平アナウンサー:
「今、中谷さんがプロジェクターに姿を現しました。東京の議員会館にいます。そして深々と一礼をしました。大きな拍手があがっています」
防衛大臣の中谷さんは公務などのため、選挙期間中、一度も高知に戻りませんでした。
一方、立憲・武内則男さんの事務所では。
鍛治屋明香アナウンサー:
「今、武内則男さんが事務所に到着しました。支援者の方々から温かい拍手で迎えられます」
立憲・武内則男さん:
「自民党の『政治とカネ』の問題。こうした政治にちゃんと終止符を打ってまっとうな政治に変えていく。このことには本当に多くの有権者の皆さんからも共感をいただき、激励もいただいてきた戦いだと思っています」
支援者との握手の際には「ごめんね」と声をかける武内さん。ただ、いちるの望みをかけ、すぐには事務所から帰りません。武内さんは小選挙区で敗れましたが、比例代表四国ブロックで復活当選の可能性がありました。
しかし午前1時すぎ、復活当選の望みも消えました。
立憲・武内則男さん:
「この高知から衆議院で野党の議席をと思って必死に戦ってきましたが、結果が出ずに本当に申し訳ありませんでした」
武内さんの惜敗率は62.5%で、徳島1区で復活当選した候補者にわずか1.7ポイント及ばず。国政返り咲きは叶いませんでした。
比例代表の公明・前職 山崎正恭さん。当選確実の一報が出たのは28日未明のことでした。
2回目の当選 公明・前職 山崎正恭さん:
「この国民の皆様方のこの厳しい戦いに込められたこの思いをしっかりと受け止めて、そして深く考えてもう一度、一からスタートしていかなければなないというふうに思います」
12回目の当選を目指し、比例単独で出馬した自民党の山本有二さんも落選となりました。
自民・山本有二さん:
「皆様のご期待に沿えず、大変申し訳ございません。これからのことに関しては、まだ考えが及ばず、何も決めてはいません。ただ、おそらく政界からは、身を引く事となるように思います」