落語で会話力を高めよう!楽亭じゅげむさん 《トゲのないコミュニケーション》伝授【高知】
2023年12月4日(月) PM7時05分
落語の話し方を活用して会話力を高めるこの研修会は、高知市の一宮・高知県自動車学校など3つの自動車学校を運営するグループの社員研修として初めて行われました。教習生や職場の仲間とより円滑なコミュニケーションがとれるようにと、教習指導員など74人が参加しました。
講師は「落語教育家」の楽亭じゅげむさん。落語の会話やオチの面白さを日常会話に生かすことで“笑いを生み人間関係を円滑にする”「落語思考」を広める活動を全国で行っています。
例えば、落語で太鼓持ちがよく使うフレーズ「ええやん」を日常会話で使ってみると…
参加者「お腹が痛いなと思ってトイレに行きました」
楽亭さん「トイレに行った!ええやん!ええやん!ちゃんとトイレに行って、もらさずに」
一見ネガティブな話でも「ええやん」と返すことで、場を盛り上げることができます。
トゲのない会話が人間関係を円滑にするとわかるのが、落語「味噌豆」です。奉公人の定吉は、煮ている味噌豆をつまみ食いして旦那様に叱られます。しかしその旦那様も定吉に見つからないよう便所に隠れてつまみ食い。そこへ、再び味噌豆を食べようと定吉も便所に向かいます。
(楽亭じゅげむさん)
定吉「はばかり、はばかり(便所、便所)ここやったらわからんやろ…ギー(戸を開ける)あっ旦さん!」
旦那様「これ定吉、なにしに来たんや?!」
定吉「あっ、おかわり持ってまいりました」
参加者「おー!(拍手)」
楽亭じゅげむさん
「定吉が一言「おかわり持ってまいりました」って言うだけで、この場がちょっとなごみますよね、落語の人(出てくる人)たちって、否定をしないんですね。ケンカにならない渡し方、伝え方っていうところで、みなさんに(会話の)引き出しにしてほしい」
効果がわかったところで参加者も実践。「仮病で休んで遊びに来たら仕事のはずの上司とばったり」。さてどんな会話をしますか?。
参加者
「会社を休んで市場調査に来ました。自動車学校であれば入校生の勧誘に来ました」
受付事務
「人が傷つかないように言うっていうのは改めて感じる事があったのですごく勉強になりました」
教習指導員
「(車内は)狭い空間で、常に生徒は緊張しているので、一つ一つの言葉の要素に笑いをちょっと取り入れていく、和ませるということ。(研修は)ああ、なるほど、この言葉は使えるかもっていうのはありました」
終始笑顔だった参加者たち。自動車学校に通う教習生を始め職場の人間関係にも「落語思考」が生かされそうです。










