《おまちの映画館》が再始動!装い新たにプレオープン 安藤桃子さん「ここからが大きなスタート」【高知】
2023年10月10日(火) PM7時30分

安藤 桃子さん
「キャラ的に、わーいって感じなのか、うぉ今日はっ…て泣くのか、自分でもどんな感じかなと思いましたけど」
高知市在住の映画監督・安藤桃子さんも興奮を隠しきれません。10月6日、自身が代表を務める映画館がプレオープンを迎えたからです。
2017年高知市帯屋町のおびさんロードに“おまちの映画館”として、1年の期間限定で「ウィークエンドキネマM」がオープン。父で俳優の奥田瑛二さんも駆け付けました。座席数は57席とこじんまりとしていますが、2004年に閉館した高知東映から受け継いだもので、どこか懐かしい雰囲気を醸し出していました。
特設のレッドカーペットを歩いたのはEXILEの白濱亜嵐さん。安藤さんがメガホンを取った映画で主演を務め、通りにはファンの人垣ができました。
また、安藤さんの義理の弟で俳優の柄本佑さんが駆け付けたこともありました。そして迎えた1周年。
安藤 桃子さん
「映画館がどんどんつぶれていく中で、存続っていうのは本当にすごい事だと思います」
ファンの期待に応えるようにキネマMの継続が決定。しかし、建物が老朽化していたため、2019年一旦閉館することになりました。閉館までの1年4カ月の入場者は1万8000人。上映した作品は約100本。
人気の映画館の閉館から4年。2023年3月、内装や設備が完成しました。スクリーンは縦3メートル横6メートル、座席は新調し64席と以前より少し増えました。座席を取り外すことでイベントスペースとしても利用できます。
10月6日「キネマミュージアム」としてプレオープンを迎え、初めて上映されたのは高知でロケが行われた映画「ロストサマー」です。この映画の舞台は高知。孤独な男女3人が偶然の出会いから自らの喪失感に向き合って行く物語です。
客
「無性に息子をなでなでしたくなった。本当に全身全霊で母の愛を伝えたいなって思いました」
上映後、監督と出演者が舞台挨拶を行いました。
山形県出身の監督・麻美さんが高知をロケ地に選んだのは、出演した高知市出身の俳優・中澤梓佐さんと一緒に高知に遊びに来たことがきっかけでした。
映画「ロストサマー」麻美 監督
「夜の活気というか、夜になるとわらわらと若者がネオンに吸い寄せられて行ってフラフラ歩いてる。活気がすごいと思って、この活気の中に彼ら3人さみしさに置いたら、もうかなりいいんじゃないかと」
高知市出身 映画「ロストサマー」春役 中澤 梓佐さん
「自分の地元という部分で、やっぱり胸にくるものはすごくあります。(キネマミュージアムは)こういう映画とかこういうものがあるんだよって、もっと新しい文化みたいなものを感じていただける施設になっていってほしいなあと思います。そういう意味でもこの『ロストサマー』は、地方から発信したいというこだわりがあった」
安藤 桃子さん
「すごい幸せいっぱいで、オープン、やったーっていうよりも、ここからがまた大きなスタートだと思っていて、本当にここの空間も体験しに来ていただきたいなって思っています」
キネマミュージアムのグランドオープンは11月2日。プレオープンの期間中は映画「ロストサマー」を上映する予定です。