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News- 高知のニュース

高知市夏季大学 牧野博士の人生を描いた小説「ボタニカ」作者・朝井まかてさんが講演【高知】

小説家 朝井 まかて さん
「(牧野博士は)実家がつぶれようが借金取りに追われようがどこ吹く風、全く浮世離れをしている、とっても自由。まさにこの土佐が生んだ自由への希求を体現している人です。すさまじきは植物に対する研究心のみ」

日本の植物分類学の父・牧野富太郎博士の破天荒な人生を描いた小説「ボタニカ」の作者・朝井まかてさんが22日高知市の夏季大学に登場しました。

小説家 朝井 まかて さん
「富さん(牧野博士)の行動を見ていると、とても人懐っこいというかどれほど偉い先生、大学者に対しても臆することがなく、その懐にずんずんと飛び込んでいく。知りたいことを知るためには何でもする、いい意味での図太さを感じます。」

朝井さんは、牧野博士と同い年の文豪・森鴎外の2人の人生をテーマに講演。草花が好きな鴎外が小説に登場させる植物の名前に間違いがないか、博士に教えてもらうという意外な交流があった事を明かしました。
小説家 朝井 まかて さん
「鴎外からの質問に、富さん(牧野博士)は実に明快に懇切丁寧に返答しました。」

朝井さんは、現代の歴史小説の源泉は森鴎外の業績にあること、また牧野博士は植物図鑑の執筆や植物採集会を通じて日本の民衆に植物学を開放したと話し、同時代の2人の偉人を称えました。

小説家 朝井 まかて さん
「牧野富太郎と森林太郎(鴎外)、二人とも天命によく従い、天命によく応えた人だと思う。だからこそ、その功績、生き方は歴史に光を放ち続けていますし、今もなお新鮮で、私たちの魂を照らしてくれているように思います。」

高知市夏季大学は 29日土曜日までです。