救命救急「今は災害レベル」コロナ感染拡大で 医師が窮状訴える【高知】
2022年8月19日(金) PM5時00分
新型コロナの感染拡大に歯止めがかからない中、救急搬送を受け入れている高知市の病院が窮状を訴えました。
近森病院救命救急センター・根岸正敏センター長「患者さん自身が自分がどの重症度かなかなか分からないと思う。そういう不安が今一番問題じゃないか。それと医療側の体制とがマッチできていない、足りていない。今は災害レベル」
重症患者を対象とした三次救急の受け入れを行っている高知市の近森病院・救命救急センターの根岸正敏センター長です。きょう会見を開き現場のひっ迫状況を明らかにしました。
近森病院では救急搬送を断ったケースが今月、きのうまでに126件ありました。先月の110件を既に上回っていて、去年8月のおよそ3倍に上ります。救急外来に3床あるコロナの疑いがある患者に対応できるベッドが全て埋まっていたことなどが理由です。
こちらは今月、撮影された映像です。2台の救急車にはそれぞれ陽性の疑いがある患者が乗っています。患者は救急車の中で検査を受け結果が出るまで待機を余儀なくされました。
近森病院救命救急センター・根岸正敏センター長「なんとか医療機関の方は受け入れる範囲でやろうとしています。かからない、広げない。最低限自分を守る、家族を守る、周りを守る対応をしていかないと」