アンパンマンバスの燃料は『ミドリムシ』 四国初・路線バスにバイオ燃料【高知】
2021年1月18日(月) PM6時15分
JR四国バスが「ミドリムシ」を使ったバイオ燃料で走るバスの運行を香美市で始めました。
一見、普通のアンパンマンのラッピングバス。
乗車した土佐山田幼稚園の園児は。
Q.今乗ったバスは何で動いていた?「ユーグレナの燃料」
Q.ユーグレナって何?「ミドリムシー」
Q.ミドリムシって何?「目に見えないちっちゃいムシ」
ミドリムシとは学校の授業でも習う植物プランクトンの一種。
肉眼では見えない小さな「ムシ」ではなく「藻」です。
JR四国バスは、そんなミドリムシのバイオ燃料を使った路線バスの走行を四国で初めて開始しました。
香美市の土佐山田駅とアンパンマンミュージアムを結ぶバスが対象です。
出発式には燃料を開発した東京のベンチャー企業「ユーグレナ」の役員が参加し給油のセレモニーを行いました。
気になるその燃料は。
野村舞アナウンサー「無色透明なんですね。においは普通の軽油と変わりありません」
ミドリムシの油脂を抽出して作ったバイオ燃料。
軽油と同じ性能を持ち混ぜることが可能です。
これまで使っているバスや給油設備をそのまま利用でき、導入のための新たな設備投資は必要ありません。
また、軽油と同じく走行時にCO2・二酸化炭素を排出しますが、ミドリムシが成長過程で光合成をしCO2を吸収するため、実質的に排出量はプラスマイナスゼロとなり環境に優しいと考えられています。
ただ、量産には至っておらず、1リットル1万円と高価なため、現在は燃料の1割をバイオ燃料に置き換えています。
JR四国バスは利用者が減少しているこの路線での導入について。
JR四国バス・吉良次雄社長「大栃線を守りたい。そのためには元気がほしい。アンパンマンとバイキンマンがこれを飲んで走っているというイメージを大事にしたい」
バイオ燃料を作るユーグレナは2025年には量産体制を整え、1リットルあたり100円代まで価格を下げ流通させたいとしています。