KSS- 第230回 番組審議会議事録
- 日時
- 2020年2月16日(木)10:30~11:45
- 場所
- 高知さんさんテレビ 2F 会議室
- 対象番組
- 2019年日本民間放送連盟賞テレビ部門準グランプリ
「聖職のゆくえ~働き方改革元年~」
2020年1月26日(日)16:00~16:55 制作:福井テレビ
議事概要
- 1時間の中に、説明をフォローする言葉や資料がシンプルに表示され、画面に出ている間に自分でも目で追えることが出来ました。中学校の密着取材とかもあり、視聴者層を中学生以上で設定していたのかと感じました。
- 番組のナレーションは、誰がしゃべっているんだろうかと気になっていました。実力のある若手俳優の菅田将暉さんで、説得力があるわかりやすい言葉が響き、ナレーションの重要性を再認識しました。
- 福井県での出来事でありながら、ローカルの問題とだけに捉えず、教育という、社会を支える現場の状況を赤裸々に紹介している。しかも法律の構造的欠陥という問題設定でもあり、その観点も素晴らしい番組でした。
- 給特法のスタートから、校内暴力、非行、いじめ、モンスターペアレンツ、大阪教育大学附属池田小学校の問題等、ナレーションで説明がありましたが、言葉だけでなく、年表のような画面説明があれば、経緯がもっと分りやすかったと思います。
- 福井県の現職の先生が給特法を知らないというのであれば、高知県でも知っている人は、少ないと思います。給特法に限らず、戦後にできた法律が、多少の改正をしながらも現在に至っている。働き方改革を求められてるこのタイミングでの問題提起、ねじれ感というか、改めて厳しさを認識しました。是非、現場の先生に見てもらいたいと思いました。
- 教員の仕事の大切さやどれだけの仕事をやっているのか、大変ながらも、生徒に対するやさしさだったりが、リアルに表現されており、この番組を見て先生になってみようという方もいるんじゃないかなという、教職をリスペクトしている作り方の部分も感じられました。
- 現状を、恣意的でなく、ディレクターが現場の先生に寄り添った形で作れたこの作品は、本当にテレビの良さを再認識出来る内容でした。
- 先生のなり手不足。2000年頃には12倍の倍率があったものが、今は3倍強に減ってきている。日本の根幹である教育現場が窮するわけで、国全体で解決に向け取り組まないといけないと思いました。いろんな意味においての気付きを感じた番組でした。
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