“故郷の味が恋しい”技能実習生の声に応え 夫婦で営む東南アジア食材店「わくせい」オープン【土佐市】
2025年9月11日(木) PM7時32分
高知ではなかなか手に入らない東南アジアの食材を販売する店が土佐市にオープンしました。
川辺世里奈アナウンサー:
「土佐市の住宅地にあるこちらの家、横から見るとおしゃれな入口があります。新しくできたお店なんです」
9月5日(金)、土佐市高岡町に東南アジアの食料品を販売する店「わくせい」がオープンしました。
川辺アナ:
「いい香り!東南アジア料理のスパイシーな香りが広がっています。和の空間の中に海外のお菓子や調味料がずらっと並んでいます」
インドネシアの代表的な調味料「ケチャップマニス 650円(税込)」や大豆を発酵させた「テンペチップス 580円(税込)」など約200種類の商品を取り扱っています。
土佐市の女性:
「ココナッツミルク好きなので、鶏肉とかと一緒に煮込んで作ろうかなと思って。スーパーによく外国人の方がいらっしゃるので、多いのかなって感じはしています」
土佐市にはインドネシアやベトナムの技能実習生を受け入れる農家や企業が多く、8月末時点で市の人口の約2%を占める498人の外国人が暮らしています。
店を始めたのは2022年に夫婦で土佐市に移住した元地域おこし協力隊の阿部航太さんと美香さん。技能実習生と地域住民の交流をテーマに活動しています。
阿部美香さん:
「(技能実習生などに)アンケート調査をして、母国の食材を身近で買えるといいなという話があって探して仕入れたという感じ」
高知市などには東南アジアの調味料を買える店があるそうですが、車を持っている技能実習生が少ないなどの現状を踏まえ、土佐市の空き家を改修して店をオープンしたのです。
インドネシア人のチョコさんは2025年4月から市内の食品加工会社で働いています。
チョコさん:
「テンペ(菓子)とかラーメンとかムスリム(だから)ラーメン、豚肉入ってない。よかったね」
ベトナム人のフォンさんはこれまでインターネット通販で母国の食材を買っていたそう。
川辺アナ:
「これは辛いですか?」
フォンさん:
「焼肉するときとかスペアリブ煮るときとか(に使う)。(日本人も)食べやすいと思う」
日本語が話せる東南アジアの人も多く会話を楽しめました。地元の小学生も初めて見る食べ物に興味津々です。
店内を探検:
「タピオカスターチなんかお菓子やない?」
「これってニンニクよね?」
「ニンニクって書いちゅうで」
先日、店内で東南アジアの人と会ったそうですがー
Q:お話とかできた?
「いや、全然できん」
Q:今度会ったら話しかけてみる?
「うん」
「辛いものが多いんですか?って聞きたい」
店にはカフェがあり東南アジア料理を食べることができます。こちらはインドネシアのチキンカレー「オポールアヤム 1000円(税込)」。ターメリックやコリアンダーなどのスパイスが入っています。
川辺アナ:
「ココナッツミルクも入っているのですごくマイルドでコクがあって、その中でいろんなスパイスがピリッときいてくる感じです」
店名の由来は天体の「惑星」です。
阿部航太さん:
「国境とか関係なくいろんな人が共存する場所ということで、母国の懐かしい味を体験しにくると思いますが、そこで日本人と出会ったり新しい出会いが日常の中で少しずつ起こっていくような、そんな場所になったら」
「わくせい」は水曜・木曜・金曜・日曜の週4日営業しています。曜日によって営業時間が変わりますのでご注意ください。
水・木 午前11時半~午後7時
金 午前11時半~午後9時
日 午前8時半~午後5時