“地方車故障”能登の踊り子を救った東京チーム 大雨のよさこい祭りで生まれた絆【高知】
2025年8月12日(火) PM8時18分
8月10日・11日に開催された高知のよさこい祭り。
2025年から競演場となった高知駅には、100人踊れるステージが設置され、会場は熱気に満ちていました。
中川果歩記者:
「今年から競演場となった高知駅には、新たに大きなステージが設けられています。少し高く設置されているため、こちらからでも踊り子の演舞を十分見ることができます」
しかし本番1日目の10日、夕方からは本降りの雨に。フラフも雨に打たれていました。
「サボダージュ」フラフ担当の男性:
「やばいですね。もう重くて、(雨で)ひっついて振れんかったです。折れるかと思いました」
午後8時を迎えるころには、追手筋競演場でも雨が強まってきました。
西森純子記者:
「本番初日、まもなく午後8時を迎えます。雨が大変強くなってきたんですが、ご覧ください。こちら追手筋本部競演場、踊り子たちの熱気にあふれています」
踊り子:
「すごく雨に降られてるんですけど、逆にテンション上がって、いい感じだと思います」
踊り子:
「暑くなくて、すごく踊りやすかったです」
夜、アクシデントに見舞われたチームも。中央公園競演場の協賛看板が、強風にあおられ落下。旭食品チームの踊り子が軽いけがをしました。
田村優介記者:
「これ以上の被害を防ぐためでしょうか、現在(深夜0時過ぎ)、作業員による看板の取り外し作業が行われています」
一夜明け、ステージの協賛看板はすべて取り外され、骨組みがむき出しになっていました。
雨上がりの2日目、「よさこい塾・ありがた屋」の地方車は荷台が骨組みの状態。装飾に使っていた段ボールが大雨で壊れてしまいました。
「よさこい塾・ありがた屋」坪田信司代表:
「持ちこたえてくれるかなというのは…多少、淡い期待はあったんですけど。ここまで降るとは」
「舞幻」の踊り子:
「石川から来ました。震災もあって去年は出なかったんですけど、こうやって高知に初めて参加させていただいて、とても光栄に思っています」
2024年の能登半島地震で、全国のよさこいの仲間から支援物資が届いたという石川県七尾市の「舞幻」は、感謝の気持ちを込めて念願だった「聖地での演舞」を果たしました。ところが…
舞幻の踊り子:
「今ちょっと地方車がトラブルで止まってるんですけど」
前日の大雨の影響か、地方車の音響機器が故障。困っていたところに救いの手が差し伸べられました。
舞幻の踊り子:
「トラブルがあって、私たちもどうしようかと思ってる時に助けていただいて」
万々競演場で踊り子たちを先導するのは、東京のチーム「いづる-Izul-」の地方車。全国のよさこいでつながりのあった「舞幻」と地方車を一緒に使うことにしました。
「いづる-Izul-」の踊り子:
「すごい感動というか、ちょっと感極まりながら、舞幻さんも応援してくれる時涙目で」
舞幻の踊り子:
「こうやって、他の県外の方と一緒に踊れるってめったにないことなので、本当に感謝してます。ありがとうございました」
11日夜、2日間にわたるよさこい祭り本番の演舞もクライマックスです。
踊り子:
「お客さんに対して、そしてなにより150人の仲間にまず感謝したいです。高知に生まれてよかったなって、心から思います」
踊り子:
「よさこいで仲良くなった方たちとこれからもずっと仲良くしていきたいなっていう、最高の夏になりました」
踊り子3人:
「最高の夏の思い出になるき、よさこい踊ってみいや~」