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News- 高知のニュース

フラフづくり最盛期!時代とともに絵柄や名前で変わるトレンド…65歳の職人「100点目指す」【高知】

5月5日の端午の節句を前に、高知・香南市の老舗染物店でフラフ作りが最盛期を迎えています。そこには、今と昔、変わったものと変わらないものがありました。

江戸時代末期から続く吉川染物店。5代目の吉川毅さん(65)は端午の節句に向け、日々フラフ作りに励んでいます。

高知県では、端午の節句に合わせてフラフをこいのぼりと一緒に揚げる慣習が古くからあります。

吉川さんのもとには県内外だけでなく海外からも注文があり、この日は30枚ほどを制作中でした。

吉川染物店 5代目・吉川毅さん:
「お子さんの成長を願ってのことだから、お子さんが健やかに育つようにという思いは常に持って作ります」

吉川さんは大阪の大学を卒業後、香川の会社に就職。仕事をしながら家業を手伝っていた際、お客さんが喜ぶ姿に感銘を受け、30代で継ぐことを決めました。

昔は屋根よりも高くあげる大きなサイズのフラフが人気だったそうですが、最近は部屋に飾ることのできるサイズを注文する人が多いそうです。

デザインも、昔から金太郎や桃太郎が人気を集めていますが、最近はそれらにクジラなどを加えた高知を象徴する絵がトレンドとなっています。フラフの絵に添える子どもの名前について吉川さんは。

吉川染物店 5代目・吉川毅さん:
「思いをはせます。親御さんが子どもにこの名前をどういう思いで付けたのだろう」

時代とともに子どもの名付けが変化し、一度見ただけでは読めない名前もあるといいます。

吉川染物店 5代目・吉川毅さん:
「印象に残ってるのは『楽』と『輝』で『ラッキー』くん」

ここで、吉川さんから問題です。

吉川染物店 5代目・吉川毅さん:
「『辰』という字に『虎』。この字、なんて読むと思います?」

正解は…

吉川染物店 5代目・吉川毅さん:
「『りゅうこ』。勇ましい名前ですよね。昔とだいぶ字の感じは違ってきてますけど、親御さんの愛情は変わらない」

御年65歳の吉川さん。肉体的にきついことはあっても仕事が辛いということは全くないといいます。

吉川染物店 5代目・吉川毅さん:
「フラフって高知独特の文化で他にはないので、それが途絶えるのも嫌じゃないですか。そういうことがないようにしていきたい」

「常に100点を目指すのが職人だ」と語る吉川さん、子どもたちの健やかな未来のためにきょうも腕を振るいます。

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