「書き入れ時、大変なショック」宿泊施設予約のキャンセル相次ぎ悲鳴。あちこちに臨時情報の影響【高知】
2024年8月15日(木) PM8時09分
防災対策をして観光する人もいる一方で、県内の宿泊施設では予約のキャンセルが相次ぎ、悲鳴が聞こえています。
三翠園 中澤清一社長:
「書き入れ時の季節でしたから大変なショックを受けています」
高知市鷹匠町の温泉旅館「三翠園」では臨時情報が発表された8月8日から15日までの8日間で、およそ750人が予約をキャンセル。1500万円以上の売り上げの損失が出ました。
旅館では定期的に屋上への避難訓練を行っていますが、今回の臨時情報を受け、再度避難経路を確認し、通常営業したということです。
三翠園 中澤清一社長:
「危機管理をしながらおもてなしをしているのは前から一緒ですから。普段通り徹底的に行うだけです」
高知県旅館ホテル生活衛生同業組合が実施したアンケート結果によりますと、県内70の施設で、8月9日から18日にかけて宿泊をキャンセルした人数はのべ9456人で、売り上げの損失は1億4300万円あまりとなっています。
黒潮町ではホエールウォッチングが夏場、特に人気ですが、大方ホエールウォッチングは臨時情報の発表でツアーを中止しました。キャンセルになったのはおよそ100組
271人分の予約です。
大方ホエールウォッチング事務局・大迫綾美さん:
「私たちからキャンセルを連絡する前にもお客様自身でのキャンセルも半分くらいはありまして」
ツアーの中止による損失は200万円にのぼるといいます。
大方ホエールウォッチング事務局・大迫綾美さん:
「地震のマニュアルというものを改めて今回で船長さんと確認させていただいていてお客様の安全を確保した上でホエールウォッチングをしていきたいと思っております」
ホエールウォッチングのツアーは臨時情報の終了を受けあすから再開します。
一方、こちらは高知市仁井田の浦戸湾に面する高齢者施設「海の里」です。津波が発生した場合施設が最大1・6メートル浸水すると想定されています。
デイサービスを受けたり入居している高齢者200人近くが施設内で日中は過ごしています。
臨時情報の発表を受けて施設ではこれまで倉庫に閉まっていたヘルメットや防災頭巾をすぐに使えるように目立つ場所に置きました。
バールなどの工具や利用者向けの非常食などは混乱しないよう職員の手がすぐに届くよう1カ所にまとめました
高齢者施設「海の里」・難波自施設長:
「今回、臨時情報が出て改めて備えの大切さが分かりました。当面、今の体制を維持はしていこうかと考えております。やっぱりいつ来るか分からないですので、本当に緊張感を持っていつか来る地震に備えていきたいなというふうに思っております」