隈研吾さん設計の園舎完成「子どもたちが木のぬくもり感じられる建物に」隈さんの”森の授業”も【高知】
2021年11月2日(火) PM7時00分
川辺世里奈アナウンサー
「マスクをしていても木の香りがふわっとしてきます。園内は木材をふんだんに使っていて落ち着く空間となっています」
南国市岡豊町の認定こども園ひまわりは創立30周年にあわせて新しい園舎を建設し、建物は去年12月に完成。新型コロナの影響で落成式は中止となりましたが、先月(10月)30日記念講演が行われました。
設計者は新国立競技場の設計にも携わった建築家・隈研吾さんです。隈さんが設計した梼原町の「雲の上の図書館」などのように高知県産の木の温もりを子どもたちが感じられる建物にしたいと園が依頼しました。
県産のスギやヒノキをふんだんに使った園舎は木造2階建てで延べ床面積はおよそ3千平方メートル。積み木のように木材を組み合わせるCLT工法で作られていて、地震にも強い構造となっています。
講演会で隈さんは子どもたちに森林の大切さを語り掛けました。
建築家・隈研吾さん
「コンクリートとか鉄は昔は作れなかったから、全部日本中の建物が木で出来ていたんです。森の木を使い建物を作ってまた木を植えてというのが森を一番元気にするやり方だったんですね」
(園児・女の子)
「どうやってアイデアが浮かぶんですか?」
(隈さん)
「いい質問だね、それは自分でじっと考えていてもそんなアイデアは浮かばなくてみんなで話し合うといい。アイデアが浮かんできて何回も何回も話し合いをしながら建物をつくっています」
園児たちは隈さんの話に興味津々の様子でした。
(学校法人平成学園 大野香葉美 理事長)
「こんな素晴らしい木造の園舎の中で子供たちが学ぶことができることは最高だと思います。本当に自然体でこの木と生活をともにしてくれたらありがたい」
隈さんは園児たちに「世界に羽ばたく優しい子に育って欲しい」とエールを送っていました。