勝海舟らが語る坂本龍馬の“実像” 「豪快」だけじゃない素顔とは 坂本龍馬記念館で生誕190年の企画展
2025年10月15日(水) PM7時35分
2025年は土佐の偉人・坂本龍馬が生まれて190年になります。それに合わせて龍馬人物像に迫る企画展が坂本龍馬記念館で開かれています。
「容貌ヲ一見スレバ豪気二見受ケラルルモ、万事温和ニ事ヲ処スル人ナリ。但シ胆力ハ極メテ大ナリ」
龍馬の親友・三吉慎蔵が語った龍馬を表す言葉。にぎやかで豪快というイメージとは違う人物像が浮かび上がってきます。高知市の坂本龍馬記念館は龍馬と面識がある人たちの“龍馬への評価”を紹介し、その実像に迫る企画展を開催しています。
龍馬と共に海援隊で活躍した陸奥宗光は、倒幕勢力の拡大に動いていた龍馬を三国志の軍師・魯粛に例えています。
「薩長二藩の間を連合せしめ、土佐をもってこれに加わり、三角同盟を作らんとしたるは坂本の策略にして、彼は維新史中の魯粛なりき」龍馬を、軍勢を統率する武将タイプではなく戦略を練る軍師のようだと評しています。
また、幕府の家臣で龍馬の師でもある勝海舟は人を見る目を称賛しています。龍馬は維新三傑と言われる偉人・西郷隆盛を「大きく叩けば大なる小さく叩けば小なる」と評しましたがこれは、器の大きさを表す言葉。
人を評価するにはいわゆる、物差しが重要で龍馬には西郷の人物の大きさを見抜く知識や思慮があると勝海舟は、感心したのです。
坂本龍馬記念館・三浦夏樹 学芸課長:
「単純に明るくてユーモアがあって楽しい人というだけではなくて、そこにいるだけで人を引き付けるような魅力を持っていた。龍馬とはこういう人物だった、すごい人だったんだということをたくさん言葉を残してくれている。ぜひそれを参考にしながら自分なりの龍馬像にまとめてもらえれば」
生誕190年を記念した企画展「龍馬の評伝」は11月24日まで坂本龍馬記念館で開かれています。