齊藤工さん高知初上陸! 児童養護施設の日常を描いた映画「大きな家」で新たな家族観を語る
2025年2月17日(月) PM3時36分
2月8日、俳優・齊藤工さんが映画のプロデューサーとして高知初上陸。その姿を一目見ようと、大勢の映画ファンが高知市の劇場「キネマミュージアム」に詰め掛け、映画館の前にはたくさんの人だかりができました。
高知在住の映画監督・安藤桃子さんに名前を呼ばれて齊藤工さんが舞台上に登場すると、大きな拍手が沸き起こります。齊藤さんがプロデューサーとして参加した映画「大きな家」の県内での公開を記念して舞台挨拶が行われました。
安藤桃子さん:
「初上陸!土佐」
齊藤工さん:
「そうですね。3時間前に来ましたが、もうすでに桃子さんの言う “高知家”という何かをひしひしと感じております」
齊藤工さんは東京都出身。映画やドラマの出演だけでなく、監督として海外の映画賞を受賞するなど幅広い活動を続けています。
映画「大きな家」は、様々な理由で親元を離れ児童養護施設で暮らす子どもたちの日常を描いたドキュメンタリー映画です。齊藤さんは養護施設でのイベントに訪れた際、子どもたちとの出会いを「一度きりで終わらせてはいけない」という思いを強く抱きこの作品を製作したと話します。上映後は高知の映画ファンからの質問に答える場面も。
観客:
「齊藤さんの中で“家族”というものが、映画をする前と上映後で変化がありましたか?」
齊藤工さん:
「血がつながっているだけが家族じゃないと僕は思うようになりました。それ以上に、一緒に過ごした時間が人間同士ってものを言うんじゃないかなと」
齊藤さんによりますと、児童養護施設は子どもたちの生活や安全を守るなど一定の役割を果たしているものの、実態はあまり知られておらず社会的孤立を深める傾向にあるといいます。
齊藤工さん:
「映画館で映画を通して児童養護施設の子どもたちを知る。知るってことが光を当てるっていうこと、その存在を認めるということだと思うんです。この『大きな家』に出演してくれている子どもたち、大人たちの存在が、地元の見慣れた景色に、もしかしたらその角を曲がったらいるんじゃないかなって思うくらい、映画館を媒介にして世界がつながることを心から願っております」
「大きな家」はキネマミュージアムで2月27日まで公開しています。出演者への配慮のため、インターネット配信はせず劇場のみの公開となっています。