魔除けの赤も鮮やかに…《干支の土佐凧づくり》最盛期 「《辰》は元気が出る」【高知】
2023年12月19日(火) PM7時20分
高知県香南市香我美町で江戸末期から続く吉川工房。5代目で「土佐の匠」の吉川毅さんが干支の土佐凧づくりに追われています。
土佐凧は正方形の土佐和紙に縁起物を描いた伝統工芸品。角を上にし、魔除けの赤い色を使うのが特徴で、吉川さんは毎年この時期翌年の干支を描いています。
吉川工房5代目 吉川毅さん
「辰(たつ)が十二支の中では一番手間がかかって大変なんですよ」
辰はデザイン性が高く、2023年の「うさぎ」に比べ4倍の手間がかかるといいます。黒い墨で龍を描いたあと、鮮やかな顔料を使い色を付けていきます。
吉川工房5代目 吉川毅さん
「辰描くの好きですし、自分が元気が出るので、皆さんにも元気が出てもらったらいいなと思って、こういう辰を描いている」
父親の代には高知県内に4軒ほど土佐凧を作る工房があったそうですが、今は吉川さんが唯ひとりの職人です。
吉川工房5代目 吉川毅さん
「いくつもある十二支のグッズの中で、自分の作ったものを選んでいただけるのは、頑張って描いているのが報われる瞬間」
吉川さんの土佐凧は、香南市香我美町の工房やいの町の紙の博物館で購入することができます。