坂本龍馬の生まれた屋敷跡に建つ旅館 あす25日で閉館「涙が出るくらい寂しい」ファンが別れ惜しむ
2022年2月24日(木) PM12時00分
坂本龍馬が生まれた屋敷の跡地に建つ旅館があす25日で閉館することになり、全国の龍馬ファンが別れを惜しんでいます。
高知市上町にある旅館「龍馬の宿 南水」です。坂本龍馬の屋敷があった跡地に建つこちらの旅館は1971年に創業し、長きにわたり全国の龍馬ファンから愛されてきました。ロビーには龍馬の肖像画や生涯の出来事を書いた年表など龍馬に関わる資料が多く展示されています。
「どうも、わざわざありがとうございました」
常連客と挨拶を交わすのは社長の宮村耕資さんです。1999年に父からこの旅館を継いだあと、およそ20年に渡って多くの観光客との交流を続けてきました。3人の子どもが県外で独立し後継者が不在となる中、67歳の宮村社長は「75歳まではこの旅館を守りたい」と考えていましたが、去年12月に持病が悪化。療養に専念するため旅館を閉館することとなりました。「非常に無念」と話す宮村社長。
寂しさを募らせるのは常連客も同じです。これまでに「南水」を組み込んだ観光ツアーを企画してきたというこちらの男性は…
東京発の観光ツアーを企画してきた男性「最後ちょっとどうしても宿泊したいなと思って今日泊まりました。スタッフの方をはじめ、温かいおもてなしをしてくださってお客様にもご好評をいただいていたホテルだった。なくなるのは本当に寂しい」
「はい、チーズ!」あすの閉館を前にきのうは東京や愛知など全国から集まった龍馬のファンが写真撮影などを行い「南水」での時間を楽しみました。
「南水!ありがとうバンザーイ!バンザーイ!ありがとうございました」
山梨から「(閉館を聞いた時は)驚きましたね。まだまだずっと続いてくれると思っていた」「高知に来るときは必ず南水さんに寄るようにしている。家族でも泊まらせていただいたことがあって思い出の宿になっている我が家では」「従業員の方にも大変お世話になっていつも温かく見守っていただいているので本当に涙が出るくらい寂しいです」
いまもなお多くの人に愛される坂本龍馬のように「南水」はこれからも人々の心に残り続けることでしょう。