早くも初夏の味覚 今年は豊漁!「初ガツオ」の水揚げ 【高知】
2021年3月26日(金) AM11時51分
まだ薄暗い高知県中土佐町の久礼新港です。
横山 すみれ記者
「朝の澄んだ空気の中、港にずらりと並ぶのは銀色に輝く初ガツオです」
今年の初ガツオは冬に水温があまり下がらなかったため、例年より1カ月も早い2月中旬から揚がりはじめました。漁が始まってから1カ月の水揚げ量は76トンと去年よりおよそ50トンも多く豊漁です。
けさ(26日)水揚げされたのはおよそ5トンでさっそく競りにかけられていました。
競りに来ていた人
「今年は早くから漁があるから、鮮度はものすごくいいし、おいしいですよ」
真剣な眼差しで品定めをするこちらの男性。カツオの目利きのプロ「田中鮮魚店」4代目の田中 隆博さんです。
なんとわずか30分で400キロのカツオを競り落としていました。
田中 隆博社長
「普段だったら今から飛び飛びでとれる感じなんですけど、今年はもう安定期に入った感じ。毎日とれている」
田中さんが経営する久礼大正町市場の「田中鮮魚店」には水揚げされたばかりの新鮮なカツオが並びます。
大阪から
「高知といえばカツオでしょ!戻りガツオも美味しいけど、やっぱり初ガツオが美味しいですね」
気になるのは、そのお味。兵庫県出身の横山記者が人生初の「初ガツオの刺身」を試食です。
横山 すみれ記者
「こんなにもちもちしているんですね。カツオの風味がしっかりしています。さっぱりした味わいで美味しいです」
赤身と脂身のバランスがよく、さっぱりとした味わいが特徴の初ガツオ。おいしいカツオを見分けるポイントはあるのでしょうか?
田中 隆博社長
「色はそんなに変わらないけど、こっちの方が全然甘い。甘さを証明するのはこの脂。脂による甘みはOKだけど固いとダメという場合もある。固さと甘さのバランス」
皮目の部分がピンクがかっていて身が柔らかいものを選ぶのがポイントなんだそうです。店では通常カツオの刺身とタタキを1人前600円で販売していますが、今年は豊漁であることから一人前500円とお得に食べられます。
田中 社長
「ようやく桜も咲いて初ガツオの季節になりました。こんな時期だからこそ美味しいものを食べて元気に過ごさないと」
初ガツオは6月中旬まで楽しめます。