新たな仲間は“生活に身近なもの” むろと廃校水族館で海中ゴミ使った企画展【高知】
2020年11月27日(金) PM8時00分
むろと廃校水族館で「あたらしい仲間」の展示が始まっています。
その仲間とは私たちの生活に身近な意外なものでした。
室戸市にある「むろと廃校水族館」
今回、校舎2階の水槽展示教室で新たに展示を始めたのは“海中ゴミ”です。
(むろと廃校水族館・若月元樹館長)
「水族館という場所は、海のリアルな現状をお見せするという場所でもありますので、海中からゴミを集めてきて水槽内で水の中の様子を見せようという事で、ゴミを水槽に展示しました」
これらの「海中ゴミ」はすべて室戸の海から採取したものです。
「海中ゴミ」は海藻と同じように産卵場所や稚魚の隠れ家となるなど、海洋生物の生態の一部となっています。
一方、このゴミによる環境の悪化が近年、深刻化しています。
(むろと廃校水族館・若月元樹館長)
「十二指腸からこちらの袋、大腸からこちらのレジ袋が出ました」
今年6月、絶滅危惧種に指定されているオサガメの子どもが室戸沖の定置網で死んだ状態で発見されました。
体内からは透明の袋とレジ袋が・・・。
海の中でゆらゆらと流れる袋を見て、魚たちはエサと間違えてしまうのです。
このほかウミガメに絡まっていた釣りの仕掛けや、サメに刺さっていた針などが展示されています。
(むろと廃校水族館・スタッフ)
「水族館の展示で何か感じとってもらえたら」
むろと廃校水族館は今後も展示するゴミを増やしたり、入れ替えたりしながらこの企画展を1年ほど行う予定です。