“四刀流”でプロへ! 土佐塾高・寺田投手 「劇的サヨナラ」でプロ注目の森木投手と対戦へ【高知】
2020年9月28日(月) PM5時00分
プロ注目の高知高校・森木大智投手が26日、高校野球秋季大会の準々決勝で自己最速を更新しました。森木投手は2年生になって初めて先発登板。自己最速を1キロ更新し151キロをマークしました。
一方、全国から注目される高校生ピッチャーがもう一人います。「プロで四刀流やりたい」と話す土佐塾高校のエース寺田啓悟投手。その手には親指が3本入る不思議なグローブが。左手で投げたかと思うとすぐさま右投げにスイッチ。プロ野球史上初、両投げ両打ちのピッチャーを目指す高校生です。
寺田投手が両投げを始めたのは小学2年生のとき。父親の方針で利き手を決めず右投げ左投げ両方を教わりました。寺田投手は「(父親から)どっちでやりたいって聞かれたときに自分が両方でやりたいって言った」と話します。
26日の高知工業高との秋季県大会・準々決勝。先発した寺田投手は初回、まずは最速138キロを誇る右投げでマウンドへ。変化球で先頭バッターを空振り三振に討ち取ります。
その後1点を奪われるも2回裏、右打ちでバッターボックスへ。寺田選手のスリーベースヒットをきっかけに同点に追いつきます。
3回、この試合初めて左投げでマウンドに立つもヒットとエラーでツーアウト2塁のピンチ。するとここで寺田投手はグローブを外しキャッチャーに合図を送り、再び右投げにスイッチ。両投げを使い分けこの回を無失点で切り抜けます。
両者譲らず試合は延長戦へ。10回ウラワンナウト満塁とサヨナラのチャンスでバッターは寺田選手。今度は左で構え、劇的サヨナラタイムリー。見事な四刀流で土佐塾高校を初のベスト4へと導きました。
寺田投手は「甲子園に行きたいですし最終的にはプロに行きたい。プロで四刀流でやりたい」と話しています。
ちなみにグローブを持ち替えた回数は6回でした。次の試合は10月10日準決勝で怪物ピッチャー森木大智を擁する高知高校と激突します。寺田投手は「森木選手に負けていたらプロにはなれない。しっかり勝負したい」と話していました。