KSS- 第200回 番組審議会議事録
- 日時
- 平成29年2月21日(火)10:30~12:00
- 場所
- 高知さんさんテレビ 2F 会議室
- 対象番組
- 「人生フルーツ ある建築家と雑木林のものがたり」
平成29年1月22日(日)16:00~17:25
制作:東海テレビ放送
議事概要
- ミニシアターで良質な映画を見たような感じがした。
- 俳優と女優が演じているわけではなく、普通の一般の方を自然体で生活の一部始終をカメラが追う。非常に新鮮で何回でも見たい番組だった。
- あの二人を取り上げた事でもう成功、前の審議対象番組だった小学校をテーマにしたのもそうだったが、取り上げる人物がいいとドキュメンタリーは半分以上成功で、この夫婦を取り上げた事で成功だったと思う。
- 本当に丁寧なカメラワークと四季折々の自然、それからこの中に自給自足とか、二人の老人の物語だけではないものがあった。ある建築家というのもキーワードだと思った。
- ナレーションが少なく、映像が本当にシンプル、時々入ってくるテロップがすごく可愛らしく、作り方が通常のいわゆるドキュメンタリーの番組とはまた違うと感じた。
- 普通は、死顔を映すというのはあまりしないが、眠っているような表情だったからこそ映したと思う。それも作り手の意図は伝わっていたし、淡々とカメラ回していても、作り手の意図が伝わった。
- 無音の絶妙の間合い。カラー写真の時だけは声が入ったりするが、白黒写真が出る時に音もない。声もない。写真だけ、白黒の時だけ。その絶妙の間がある意味斬新で、こういう手法もあるのかなと思った。
- 木漏れ日が家の中に入っているシーンの中で埃が浮遊するシーン。その時にレンズに静電気で埃が付いていた。それが微妙に映像化されていたので、自然でいいなあと思った。普通なら拭きますよ、カメラマンは。気付かなかったのか、気付いていて敢えてそれを使ったのか。まったりとしてなんとも言えない空気感をだしたいというディレクターの考えだったのかなと言うのは斬新を極めた。
- 民放の番組として視聴率稼ぐためには、ちょっと違うんじゃないかなと思う、90分テレビの前で座って見たい番組とは感じなかった。
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