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News- 高知のニュース

寺田寅彦が愛した100年前の『蓄音機』どんな音色?県立文学館で16年ぶり“公開メンテナンス”【高知】

どこか懐かしい音色を響かせているのは100年以上前にアメリカで作られた蓄音機。高知ゆかりの物理学者、寺田寅彦の愛用品です。

5歳から19歳まで高知で暮らした寺田寅彦は『天災は忘れられたる頃来る』の名言で知られ、多くの随筆を残したほか絵画や音楽を愛した多才な人物でした。その寅彦が家族と楽しんだ愛用の蓄音機は普段、文学館の展示室に飾られていますが9日、16年ぶりにメンテナンスが行われました。

担当するのは静岡在住で蓄音機の販売・修理を行う林静雄さん。まずはどんな音がでるかレコードをかけて確認します。

秒修復士・林静雄さん:
「これはたぶんねゴムも固まってるしちょっと修理すれば多少良くなると思います」

次にネジを外して分解しレコードを回転させるためのゼンマイモーターに問題がないかチェックします。

修復士・林靜雄さん:
「状態は悪くない、いいですいいグリス(油)は使ってるみたいです。だけど全体にどうしても油は蒸発しますからね」

ゼンマイの汚れた油をふき取り新しく塗ることでレコードが安定して回転し蓄音機が長く維持できると言うことです。

県立文学館・主任学芸員 川島禎子さん:
「寺田家からお預かりして高知県の宝になった資料ですので、大切に保存して寺田寅彦という人物の素晴らしさを知っていただくと同時に蓄音機の良さも伝えていければと思います」

寅彦が愛した100年以上前の蓄音機。県立文学館では今後もイベントなどで音色を聴く機会をつくりたいとしています。

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