《客に惜しまれ、46年の幕閉じる》イオン高知旭町店一時休業 最後の営業
2025年4月1日(火) PM8時13分
長年、地域に親しまれてきたある場所がついに幕を閉じました、イオン高知旭町店。最終日の3月31日は最後の最後まで別れを惜しむ人であふれました。
三木優花アナウンサー:
「イオン高知旭町店はまもなく46年の幕を閉じます。最後の買い物を楽しもうと多くの人が足を運んでいます」
高知市から:「すっごく寂しいですね。本当に」
高知市から:「4人の子どもみんながサティの時からずっとお世話になってまして、ちょっと寂しくなる」
イオン高知旭町店です。31日をもって一時休業となりました。
1978年に「ニチイ高知ショッピングセンター」として開業。1991年に「高知サティ」、2011年に現在の名称へと変更し46年間、地域の人々に愛されてきました。
建物の老朽化による一時休業が2024年10月に発表されると、店の歴史を振り返る特設コーナーが設置され、思い出がつづられたメッセージが500枚以上寄せられました。
メッセージ:「はじめての友達と遠出で、サティへはじめての待ち合わせで。イオンへはじめて子どもたちとデートした夫とここへ。たくさんのはじめてとワクワクをありがとう」
メッセージ:「何年後にイオンができるのでしょうか。高齢者には買い物の場所がないです」
寂しい気持ちはもちろん客だけではありません。イオン高知旭町店の最後の店長・安並こゆき店長です。
イオン高知旭町店・安並こゆき店長:
「一番名残深いのはサティの時代ですね。サティの近くの高校に通っていましたので、学校帰りに同級生と一緒にソフトクリームを食べたり、ゲームセンターで遊んだりしたのが、今でもきのうのように思い出されます」
高知出身の安並こゆき店長は高校時代の思い出の場所で2年間店長を務めました。
イオン高知旭町店・安並こゆき店長:
「名残惜しいところではありますけど、最後の最後、お客さまに笑顔で帰っていただけるよう、その一心で残りの1時間過ごしてまいりたいと思います」
三木優花アナウンサー:
「閉店まで残り30分ということで、多くの人が最後の売りつくしセールを楽しみに来ています」
最終日は夕方から生鮮品などに割引シールが貼られ、食料品コーナーはたくさんの人でごった返し。
高知市から:
「ご年配の方がやっぱり『ずっとここあってほしい』と。近くに買い物するところないからね。そう言ってます、みんな」
いよいよ閉店が近づくと、出口には従業員らによる「花道」が。20年以上働いたベテラン従業員が店を後にする買い物客1人ひとりにカーネーションとガーベラを手渡しました。
イオン高知旭町店・安並こゆき店長:
「終わってしまうっていうのが本当にうそみたいで、また明日も普通にお客さまが来てくださるんじゃないかという錯覚に襲われています」
ついに営業が終了。店の前には名残を惜しむ200人以上の人だかりが。
店長に花束贈呈
イオン高知旭町店・安並こゆき店長:
「皆さまのおかげで、われわれ従業員この日までやり遂げることができました。本当にありがとうございました」
従業員「ありがとうございました」
最後の最後まで多くの人に親しまれた場所に幕が下ろされました。
高知市から:Qいつも遊びに来てた
「うん、プリクラとかめっちゃ撮ってる」
Q2人にとってどんな場所?
「青春」
高知市から:
「私たちの心の支えとして、生活の拠点として、本当に長い間お世話になりました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです」
親子3世代で写真撮影をしていた家族も…
高知市から:
「幼稚園からずっと来てたので、孫もできてずっと娘と3世代で来られるようになって、楽しかったんですけど、また新しくぜひぜひオープンしていただきたい」
イオン高知旭町店は一度解体され、時期や規模は未定ですが、同じ場所でイオンとして新たに生まれ変わるということです。