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News- 高知のニュース

元関脇・豊ノ島が断髪式、父親が明かす『最後の土俵』でかけた言葉は【高知】

高知・宿毛市出身の元関脇・豊ノ島の井筒親方の引退相撲が5月28日、東京・両国国技館で行われました。

井筒親方は2002年に初土俵を踏み、6年後に関脇に昇進。おらんく力士として18年にわたり県民に愛されてきました。新型コロナの影響で2年延期となっていた引退相撲にも多くの相撲ファンが駆けつけました。

井筒親方が最後の相手に選んだのは少年時代からのライバル、元大関・琴奨菊の秀ノ山親方です。このときの気持ちついて、井筒親方は「最後の一番、出し切れた。琴奨菊が投げに来て、おっ!と思ったが、その気持ちが嬉しかった」と話していました。

その後行われた断髪式には現役時代から親交のあった元横綱・稀勢の里や元横綱・白鵬をはじめ約400人が参加しました。角界だけでなく、お笑いコンビ・ダウンタウンの浜田雅功さんや、俳優の東山紀之さん、プライベートで仲の良い田中圭さんといった豪華な顔ぶれがそろい、ねぎらいの言葉をかけていました。

にこやかだった井筒親方の表情が変わったのは、父・梶原一臣さんがハサミを入れたときでした。この時、どんなことを話していたのか、父・一臣さんに聞いてみました。

豊ノ島の父・梶原一臣さん「『大樹、本当によく頑張ったにゃあ』と幡多弁で言いました。『本当に』を強調して言いました。あの子もぽろっときてましたね。あの子の仕草を見たら(自分も)胸の中では涙でいっぱい。『のんびりしよる時間はないぞ、まだまだ部屋のために頑張れよ』と言いたい」

止めばさみを入れたのは土佐市出身の元土佐豊・時津風親方です。

最後に井筒親方を支えてきた妻の沙帆さんと9歳の長女・希歩さんが登場しました。

娘・希歩さんが手紙を朗読「とうとへ。18年間、お相撲、お疲れ様。私がお相撲をやめないでって言って、やめないでくれてありがとう。私はとうとが洗い髪のときしか肩車できなかったけど、お相撲をやめ、髪を切ることが今少し嬉しいです。大好きだよ。これからも家族3人で仲良く暮らしていこうね」

女性は力士のマゲを触ることができないという習わしのため、今までは肩車をしてもらえなかったそうですが、この日、家に帰り希歩さんは念願の肩車をしてもらったそうです。

断髪後、土俵に上がった井筒親方は「私、豊ノ島は現役時代相手から一度も逃げることはしませんでした。それが私の相撲人生の誇りです」と話しました。

断髪式を終えた井筒親方は報道陣を前に新しいヘアスタイルをお披露目しました。

井筒親方「いいんじゃないですか。もうちょっと髪の毛が残る予定だったけど、時津風親方が切りすぎた。天パを活かしてブロッコリーみたいにしたいと思っていたので」

また、地元・高知のファンについて「地元の方々、応援してくれた感謝しかないこれからいろんな形で高知に恩返ししていきたい」と話していました。

今は親方として後進の指導にあたる井筒親方は、今後について「自分が豊ノ島としては関脇までだった。豊ノ島以上の力士を育てていきたい。我々の時代は高知も相撲どころだった。次は我々が下から引っ張れるように、ぜひ高知からこの世界に入ってきてもらえたら嬉しく思うので、相撲をやりたい子はどんどん大相撲に入ってきて欲しい」と話していました。

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