「はやぶさ2」の研究員がビシバシ指導!隕石を見た高校生は・・・「板チョコ?」【高知】
2021年1月21日(木) PM7時00分
高知県香美市の山田高校。生徒たちが興味津々で何かを触っています。
女子生徒
「なんかあれみたい、瓦みたい」「板チョコや」
その正体は…瓦でもなく板チョコでもなく本物の隕石です。
山田高校に今年度新設された「グローバル探究科」を訪れたのは、宇宙の物質について研究している伊藤元雄さんです。
2006年から5年間、アメリカの航空宇宙局NASAに所属し、現在は高知コア研究所に
勤務しています。コア研究所は小惑星探査機「はやぶさ2」が「リュウグウ」から先月持ち帰ったばかりのサンプルを分析研究していて、伊藤さんは日本の宇宙研究の最前線で働いています。今回の目的は生徒たちが自分たちの研究成果を科学のプロに見てもらう事。
グローバル探究科1年の橋本剛さんのグループは、塩に混じる微量のマイクロプラスチックを見つけて環境への悪影響を調べました。しかし実験では、塩に混じる異物の成分分析がうまくいかず、プラスチックかどうかが見分けられませんでした。
橋本剛さん
「この繊維状のものだけ(成分分析)やったらいいものを、他の物体も映った状態で
やってしまったので、これが一体何だったのかが特定できなかったのが1件ありました」
この発表を見た伊藤さんからは、研究者ならではの「目からウロコ」のひと言が。
伊藤さん
「そもそも分析するんだったらすごい難しいことをやらずに、もっと単純な、例えばその辺にあるプラスチックを同じ電子顕微鏡の中に入れて、どういうシグナル(分析結果)が見えるのかを見て、それからその難しいとこにいったほうが分かりやすい
んじゃないですか」
プラスチックの成分を先に知っておかないと、異物がプラスチックかどうかも分からないのではとアドバイスしていました。
橋本剛さん
「僕たちが気づけなかったこともビシバシと言ってくれたんで、今後の活動にもつながりそうな授業にしてくださってありがたいと思ってます」
専門家からの話を聞けて、研究者のタマゴたちは研究の奥深さに気付いたようでした。